Intel CPU

最終更新日 : 2019/07/05

intel

長らくご愛顧頂きました PC de GAME - BTOとゲーミングPCのお話 は、 PCpedia としてリニューアル、再出発することになりました!

これまで以上に、皆様のお役に立てるサイト作りを心掛けて参りますので、今後ともよろしくお願い致します。

PC向けのCPU製造会社といえば「Intel」と「AMD」の2社が特に有名ですが、シェアではIntelが圧倒していて独走態勢となっていました。

しかし、AMDが新ブランド、新製品を投入した結果、猛烈な追い上げを見せたため、現在のCPU業界は両社がしのぎを削る、大変面白い状況になってきています。

ここでは、CPU業界を引っ張る存在であるIntel製CPUについて、詳しくお話ししようと思います。

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「Core i7」や「Core i5」などの「Intel CPU」のブランドに関する解説を行っています。また、ブランド別のCPUの一覧を掲載しています。

「第X世代Coreプロセッサ」と表現される「Intel CPU」の「世代」や「アーキテクチャ(設計)」に関する解説を行っています。また、世代別のCPUの一覧を掲載しています。

技術

HTT

「スレッド(Thread)」という言葉があります。これはプログラムの最小単位となるもののことで、CPUはスレッド単位で処理を行います。ここではプログラムそのものと考えてもらって構いません。

CPUのコアが1度に処理できるプログラム = スレッドは1つだけなのですが、コア内の空いている装置を有効に活用することで、2コア分のスレッドを処理することが可能になる技術があるのです。

それが、「HTT(Hyper-Threading Technology : ハイパースレッディングテクノロジー)」です。「HT」と呼ばれることもあります。

HTTにより、OSからは1つのコアが2つのコアに見えるため、「4コア + HTT」CPUの場合、OSは8コアのCPUであると解釈します。


しかし、どんなプログラムにもHTTが有効である訳ではありません。

良く効くプログラムであれば、1コアで2コア相当の力を発揮できるかもしれませんが、通常は20~30%ほどの性能アップといわれています。もちろんこれは小さい数字ではありません。

ただ、ゲームの中には、HTTが返って性能低下を招くというようなものもあるそうですので、そういった場合はHTT機能をOFFにした方が良いでしょう。

プロセッサナンバーについて

「プロセッサナンバー(Processor Number)」とは、意味のある数字とアルファベットから成り立つ型番のことです。製品名としても使われます。

以下に、現行世代のデスクトップ向けCPUの最上位クラスである「Core i9-9900K」のスペックを挙げます。

プロセッサナンバーCore i9-9900K
コア数8
スレッド数16
定格
クロック周波数
3.6GHz
ブースト
クロック周波数
5.0GHz
L3キャッシュ16MB
TDP95W
iGPUUHD 630
ソケットLGA1151

CPUの基本については、 CPUのスペックの見方と用語解説 でお話ししていますので、分からない用語などがありましたら、参照してみて下さい。

さて、 CPUのスペックの見方と用語解説 では「Core i9」がブランドを、「4桁の数字の最上位桁」が世代を、「上位2桁目以降の数字」が相対的な性能を表すとお話ししましたが、数字の後に続くアルファベットにも重要な意味があります。

これは製品の「性質、コンセプト」を示すもので、「サフィックス(接尾辞)」と呼ばれます。世代により使われる文字や字数が違ったりもしますが、最新世代のものを中心に、「デスクトップ向け」、「ノート向け」に分けてお話ししようと思います。

また、Intel CPUの世代については、 Intel CPUの世代・アーキテクチャの解説と一覧 を、ブランドについては、 Intel CPUの種類(ブランド)の解説と一覧 でお話ししてますので、参考にして下さい。

デスクトップ向けCPUサフィックス

サフィックス意味
K倍率ロックフリー
F内蔵GPUなし
T低消費電力
Xハイエンド
XEエクストリーム・エディション

「K」の倍率ロックフリーとは、「オーバークロック(Over Clock、OC)」に関するものです。

OCとは、CPUのクロック周波数を上げて性能をアップさせることをいいます。PCの自作(パーツを単独で購入し、自分で組み立てること)を楽しむ人にとってOCは遊びの醍醐味の1つで、新世代CPUが発売されると、どこまでクロックアップができるかを競うようにして試すのです。

ただし、OCは電圧をいじることもあるため、大きな危険を伴う行為です。設定を間違えると、CPUだけでなく、他のパーツも巻き込んで壊してしまいかねません。

また、消費電力が大きくなるため、発熱も増え、壊れずともPCへのダメージが大きくなるのが常です。

しかし、だからこそ、自作する人達はギリギリの設定を見極めることに楽しみを見出せるともいえるのです。

OCが可能なのは、「倍率ロックフリーCPU」のみですから、「K付きCPU」は「OCに興味のある人向け」ということになります。


「F」は、CPU内にGPU(グラフィックチップ)を持たないモデルであることを表しています。

実は、F付きCPUは「Fを除いたプロセッサナンバーが同じ」モデルの内蔵GPU(iGPU)を無効化しただけのCPUなのです。「iGPUを切って、プロセッサナンバーにFを付け足した」といった方が分かりやすいかもしれません。

iGPUがなくても、グラフィックボードがあれば何も問題はありませんが、グラボの故障などで別のGPUが必要になった時などにiGPUは役立ちますので、できれば欲しいところです。

しかも、F付きCPUもFなしCPUも価格的にはほとんど差がありませんので、Fなしのメリットもほぼないというのが正直な感想です。


「T」は、TDP(最大消費電力)が下げられた「低消費電力」モデルであること意味するサフィックスです。

世代(アーキテクチャ)が同じCPUの場合、処理能力は大体消費電力に比例しますので、低消費電力モデルを選ぶのは、消費電力、発熱量の上限を抑えたい人ということになりますが、デスクトップPCの場合はあまり考慮に入れる必要はないと思います。

なぜなら、冷却にあまり不安のないデスクトップPCでは、低発熱のメリットよりも、いざという時に性能の上限が低いデメリットの方が大きいと考えるからです。

ただし、小さなケースを使う場合は、低発熱であることは意味があるといえるかもしれません。


「X」は、「極限」を意味する「eXtreme(エクストリーム)」のXです。その名を冠するだけあって、その世代で「ハイエンド(最高クラス)」の性能を持つCPUに付けられます。

さらに、その世代における「最上位性能」を持つCPUには「XE(エクストリームエディション)」の名が付けられます。9000番台の世代では「Core i9-9980XE」が該当します。

また、XもXEも、Kと同じく「倍率ロックフリー」となっています。

ただし、現行のハイエンドCPUは、ソケットが「LGA2066」という規格なので、同世代の他のCPU(LGA1151)とはソケットに互換性がないため、取り付けられません。ご注意ください。

ノート向けCPUサフィックス

サフィックス意味
K倍率ロックフリー
F内蔵GPUなし
BデスクトップCPUのノート版
Hハイパフォーマンス・グラフィックス
U超低消費電力
Y極低消費電力
Qクアッドコア(4コア)

「K」は、デスクトップ向けと同じく「倍率ロックフリー」を表します。OC(オーバークロック)向けのCPUということです。


「F」も、デスクトップ向けと同じく、内蔵GPU(iGPU)を持たないモデルであることを表しています。

iGPUは、スペースと排熱装置に難があってグラフィックボードの設置が難しいノートPCでこそ、そのメリットを最大限享受できるはずですので、ノート向けのF付きCPUはグラボ必須の「ゲーミングノートPC」以外では、あまり有益ではないと思います。


「B」は、「同じ数字を持つデスクトップ向けCPUのノートPC版」を表します。

例えば、「Core i7-8700B」は「デスクトップ向け(LGA1151)」の「Core i7-8700」のソケット(パッケージ)を「ノート向け(BGA1440)」のものに変えただけで、基本的なスペックは全て同じCPU、ということになる訳です。

よって、非常に強力である反面、発熱量も多くなるため注意が必要になりますが、あまり見掛けることはありません。


「H」は、「iGPU(内蔵GPU)」がやや強化されたモデルとなります。


「U」と「Y」は、TDPが下げられたモデルです。YはUよりもさらにTDPが低いモデルです。

デスクトップ向けの低消費電力モデルは、あまりメリットがないとお話ししましたが、ノート向けCPUの場合は、バッテリーの保ちが良くなったり、発熱が減ったりすることもあるため、用途によっては有益になることもあるでしょう。

しかし、その分性能もダウンしてしまう訳ですから、特にゲーミングPCとしては、デメリットの方が大きいといえるかもしれません。


「Q」は「クアッドコア(Quad-Core)」、つまり「4コア」であることを表すサフィックスですが、これはノート向けCPUの基本が「2コア」だった頃のなごりですので、現在では使われていません。