Intel CPU

最終更新日 : 2022/05/12

intel

PC向けのCPUメーカーといえばIntelAMDの2社が特に有名ですが、シェアではIntelが圧倒していました。

しかし、AMDが新ブランド、新製品を投入した結果、猛烈な追い上げを見せたため、現在のCPU業界は両社がしのぎを削る、大変面白い状況になってきています。

ここでは、CPU業界を引っ張る存在であるIntelのCPUについて、詳しくお話ししようと思います。

世代別の解説とCPU一覧

第12世代ノートCPU (Alder Lake)

発売年月2022/01
シリーズ名第12世代Intel Coreプロセッサー
コアアーキテクチャGolden Cove
+ Gracemont
開発コードネームAlder Lake-H
Alder Lake-P
Alder Lake-U
プロセスルールIntel 7 (10nm)
対応チップセットIntel 600シリーズ
対応メモリDDR5-4800
DDR4-3200
LPDDR5-5200
LPDDR4X-4267
PCIe4.0

基本的な性質は第12世代デスクトップCPU (Alder Lake)と同じです。



CPU名C/TクロックTDPiGPU
開発コードネーム: Alder Lake-H
Core i9-12900HK14(6+8)
/20(12+8)
2.5/5.045WIris Xe
Core i9-12900H2.5/5.0
Core i7-12800H2.4/4.8
Core i7-12700H2.3/4.7
Core i7-12650H10(6+4)
/16(12+4)
UHD
Core i5-12600H12(4+8)
/16(8+8)
2.7/4.5Iris Xe
Core i5-12500H2.5/4.5
Core i5-12450H8(4+4)
/12(8+4)
2.0/4.4UHD
開発コードネーム: Alder Lake-P
Core i7-1280P14(6+8)
/20(12+8)
1.8/4.828WIris Xe
Core i7-1270P12(4+8)
/16(8+8)
2.1/4.7
Core i7-1260P2.2/4.8
Core i5-1250P1.2/4.4
Core i5-1240P
Core i3-1220P10(2+8)
/12(4+8)
1.5/4.4UHD
開発コードネーム: Alder Lake-U (15W)
Core i7-1265U10(2+8)
/12(4+8)
1.8/4.815WIris Xe
Core i7-1255U1.7/4.7
Core i5-1245U1.6/4.4
Core i5-1235U1.3/4.4
Core i3-1215U6(2+4)
/8(4+4)
1.2/4.4UHD
Pentium 85055(1+4)
/6(2+4)
1.2/4.4
Celeron 73051.1/-
開発コードネーム: Alder Lake-U (9W)
Core i7-1260U10(2+8)
/12(4+8)
1.1/4.79WIris Xe
Core i7-1250U
Core i5-1240U1.1/4.4
Core i5-1230U1.0/4.4
Core i3-1215U6(2+4)
/8(4+4)
1.0/4.4UHD
Pentium 85005(1+4)
/6(2+4)
1.0/4.4
Celeron 73001.0/-
サフィックス (末尾のアルファベット)
H45Wハイパフォーマンス
P28W通常
U15W or 9W低消費電力
K-オーバークロック対応
  • C/Tは、コア数 / スレッド数を表しています。
  • C/Tのカッコ内の数字はPコア + Eコアを意味しています。
  • クロックは、Pコアのみの定格クロック / ブーストクロックを表しています。


第12世代デスクトップCPU (Alder Lake)

発売年月2021/11
2022/01
2022/04
シリーズ名第12世代Intel Coreプロセッサー
コアアーキテクチャGolden Cove
+ Gracemont
開発コードネームAlder Lake-S
プロセスルールIntel 7 (10nm)
ソケットLGA1700
対応チップセットIntel 600シリーズ
対応メモリDDR5-4800
DDR4-3200
PCIe5.0

Alder Lake(アルダーレイク)の最大の特徴はbig.LITTLEという概念を取り入れたことです。big.LITTLEとは、高性能なコアと高効率なコアの2種類のコアを持ち、重めな処理を前者に、軽めな処理を後者に振り分けることによって電力効率を良くする技術のことです。Intelでは高性能コアのことをPコア(Performance)、高効率コアのことをEコア(Efficient)と呼んでいます。

Alder LakeのPコアにはGolden Cove(ゴールデンコーヴ)アーキテクチャが使われていますが、Cove系アーキテクチャは現在のIntelPC向け主力CPUアーキテクチャです。

EコアにはGracemont(グレイスモント)アーキテクチャが採用されていますが、これはIntelモバイル向け低消費電力CPUブランドであるAtomで使われているmont系アーキテクチャのコアです。

Pコアには性能面で劣るとはいえ、GracemontコアIntelの数世代前の主力アーキテクチャだったSkylake(スカイレイク)コアとのシングルスレッド性能における比較で、同じ性能なら消費電力は40%以下で済み、同じ消費電力なら40%も性能が高いとされていますので、決しておまけとして付いてくるレベルのコアではありません



CPU名コア/スレッドクロックTDPiGPU
開発コードネーム: Alder Lake-S
Core i9-12900KS16(8+8)
/24(16+8)
3.4/5.2150WUHD 770
Core i9-12900K3.2/5.1125WUHD 770
Core i9-12900KF-
Core i9-129002.4/5.065WUHD 770
Core i9-12900F-
Core i9-12900T1.4/4.835WUHD 770
Core i7-12700K12(8+4)
/20(16+4)
3.6/4.9125WUHD 770
Core i7-12700KF-
Core i7-127002.1/4.865WUHD 770
Core i7-12700F-
Core i7-12700T1.4/4.635WUHD 770
Core i5-12600K10(6+4)
/16(12+4)
3.7/4.9125WUHD 770
Core i5-12600KF-
Core i5-126006/123.3/4.865WUHD 770
Core i5-12600T2.1/4.635W
Core i5-125003.0/4.665W
Core i5-12500T2.0/4.435W
Core i5-124002.5/4.465WUHD 730
Core i5-12400F-
Core i5-12400T1.8/4.235WUHD 730
Core i3-123004/83.5/4.560W
Core i3-12300T2.3/4.235W
Core i3-121003.3/4.360W
Core i3-12100F-
Core i3-12100T2.2/4.135WUHD 730
Pentium Gold
G7400
2/43.7/-46WUHD 710
Pentium Gold
G7400T
3.1/-35W
Celeron G69002/23.4/-46W
Celeron G6900T2.8/-35W
サフィックス (末尾のアルファベット)
S150Wスペシャルエディション
K125Wオーバークロック対応
無印65W通常モデル
T35W低消費電力
F-内蔵GPUなし
  • C/Tは、コア数 / スレッド数を表しています。
  • C/Tのカッコ内の数字はPコア + Eコアを意味しています。
  • クロックは、Pコアのみの定格クロック / ブーストクロックを表しています。


第11世代デスクトップCPU (Rocket Lake)

発売年月2021/03
シリーズ名第11世代Intel Coreプロセッサー
コアアーキテクチャCypress Cove
開発コードネームRocket Lake-S
プロセスルール14nm++
ソケット LGA1200
対応チップセットIntel 500シリーズ
Intel Z490
Intel H470
対応メモリDDR4-3200
PCIe4.0

Rocket Lake(ロケットレイク)は、デスクトップ向けのみで構成される第11世代Coreの開発コードネームです。同じ第11世代ノート向けTiger Lake(タイガーレイク)ですが、両者は少し複雑な関係にあります。

第10世代Coreで用いられたSunny Cove(サニーコーヴ)アーキテクチャ10nmのプロセスで作られましたが、Intel10nmはあまり出来が良くなかったため、ノート向けでのみ採用され、後発のデスクトップ向けには先代と同じSkylake(スカイレイク)アーキテクチャが使われました。

そして、第11世代Coreで先に登場したTiger Lake(タイガーレイク)には、Sunny Coveアーキテクチャの改良型であるWillow Cove(ウィローコーヴ)アーキテクチャが採用されましたが、Rocket LakeにはSunny Coveアーキテクチャ14nm++で作り直したCypress Cove(サイプレスコーヴ)アーキテクチャが使われたのです。

つまり、第11世代Coreノート向け改良Sunny Coveアーキテクチャで、デスクトップ向け旧製法Sunny Coveアーキテクチャとなった訳です。

にもかかわらず、性能の強化が図られたため、Rocket Lake世代のCPUは消費電力が非常に高くなってしまいました。また、史上初めてコア数が減らされたり(Core i9のみ)、Core i3以下のモデルがラインアップに入らなかったりとかなり癖の強い世代となってしまいました。



CPU名C/TクロックTDPiGPU
開発コードネーム: Rocket Lake-S
Core i9-11900K8/163.5/5.3125WUHD 750
Core i9-11900KF-
Core i9-119002.5/5.265WUHD 750
Core i9-11900F-
Core i9-11900T1.5/4.935WUHD 750
Core i7-11700K3.6/5.0125WUHD 750
Core i7-11700KF-
Core i7-117002.5/4.965WUHD 750
Core i7-11700F-
Core i7-11700T1.4/4.635WUHD 750
Core i5-11600K6/123.9/4.9125WUHD 750
Core i5-11600KF-
Core i5-116002.8/4.865WUHD 750
Core i5-11600T1.7/4.135W
Core i5-115002.7/4.665W
Core i5-11500T1.5/3.935W
Core i5-114002.6/4.465WUHD 730
Core i5-11400F-
Core i5-11400T1.3/3.735WUHD 730
サフィックス (末尾のアルファベット)
K125Wオーバークロック対応
無印65W通常モデル
T35W低消費電力
F-内蔵GPUなし
  • C/Tは、コア数 / スレッド数を表しています。
  • クロックは、定格クロック / ブーストクロックを表しています。


第11世代ノートCPU (Tiger Lake)

発売年月2022/01
シリーズ名第11世代Intel Coreプロセッサー
コアアーキテクチャWillow Cove
開発コードネームTiger Lake-H
Tiger Lake-H35
Tiger Lake UP3
Tiger Lake UP4
プロセスルール10nm SuperFin
対応チップセットIntel 500シリーズ
対応メモリDDR4-3200
LPDDR5-5400
LPDDR4X-4267
PCIe4.0

Tiger Lake(タイガーレイク)TDPは特徴的です。実は近年のCPUは、TDPを変更することが可能になっています。この技術のことをcTDP(configurable TDP)といいますが、これはユーザーやメーカーがCPUを性能重視にしたり低消費電力重視にしたりすることを自由に選べるというメリットをもたらしてくれます。通常は定格TDPがあって、設定でTDPを上げたり下げたりできるという形になっています。

しかし、Tiger LakeのTDPには定格がなく、最初からメーカーが自ら設定するようになっているのです。ただ、TDPの区分となる数字(15W、28W、35Wなど)は、従来と同じでなじみのあるものにはなっているようです。

また、TDPとも少し関連するのですが、開発コードネームの命名規則が変わっている点も目立つ特徴といえます。Intelノート向けCPUのコードネームのハイフン以下のアルファベットは、プロセッサナンバーのサフィックス(末尾のアルファベット)と一致するのがこれまでの規則でした。それが、最上位のTiger Lake-Hを除いて、これまでにない名前となったのです。

中でもTiger Lake UP3Tiger Lake UP4はこれまでと全く異なる命名規則で、これらに属するCPUのサフィックスは先代のIce Lake(アイスレイク)と同じで内蔵グラフィックのグレードを表すなど、コードネームとサフィックスの間に共通点はなくなってしまったのです。

しかし、その数か月後に登場した上位クラスのTiger Lake-H35Tiger Lake-Hは以前のようにTDPを基にした形式ですので、詳細は分かりませんが、途中で方針を変更したということなのかもしれません。



CPU名C/TクロックTDPiGPU
開発コードネーム: Tiger Lake-H
Core i9-11980HK8/162.6-3.3/5.045-65WUHD
Core i9-11950H2.1-2.6/5.035-45W
Core i9-11900H2.1-2.5/4.9
Core i7-11850H2.1-2.5/4.8
Core i7-11800H1.9-2.3/4.6
Core i5-11500H6/122.4-2.9/4.6
Core i5-11400H2.2-2.7/4.5
Core i5-11260H2.1-2.6/4.4
開発コードネーム: Tiger Lake-H35
Core i7-11390H4/82.9-3.4/5.028-35WIris Xe
Core i7-11375H3.0-3.3/5.0
Core i7-11370H3.0-3.3/4.8
Core i5-11320H2.5-3.2/4.5
Core i5-11300H2.6-3.1/4.4
開発コードネーム: Tiger Lake UP3
Core i9-1195G74/81.3-2.9/5.012-28WIris Xe
Core i7-1185G71.2-3.0/4.8
Core i7-1165G71.2-2.8/4.7
Core i5-1155G71.0-2.5/4.5
Core i5-1145G71.1-2.6/4.4
Core i5-1135G70.9-2.4/4.2
Core i3-1125G40.9-2.0/3.7UHD
Core i3-1115G42/41.7-3.0/4.1
Pentium Gold 75052.0/-15W
Celeron 63052/21.8/-
開発コードネーム: Tiger Lake UP4
Core i7-1180G74/80.9-2.2/4.67-15WIris Xe
Core i7-1160G70.9-2.1/4.4
Core i5-1140G70.8-1.8/4.2
Core i5-1130G70.8-1.8/4.0
Core i3-1120G40.8-1.5/3.5
Core i3-1110G42/41.5-2.5/3.9
サフィックス (末尾のアルファベット)
KMAX 65Wオーバークロック対応
HMIN 28Wハイパフォーマンス
G(数字)-GPUのグレード
  • C/Tは、コア数 / スレッド数を表しています。
  • クロックは、定格クロック / ブーストクロックを表しています。