フレームレート(fps)がゲームの快適性を決定する!

最終更新日 : 2019/04/01

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快適なゲームプレイに最も重要な条件は、ゲーム画面が滑らかに動くことです。

しかし、PCの性能が低すぎると、処理落ち(処理が時間内に終わらずに遅れること)が頻繁に発生し、普通にプレイすることさえ困難になってしまうのです。

それを防ぐために重要になってくるのが、「fps」なのです。



フレームレート

皆さんはパラパラ漫画をご存知でしょうか?

少しずつ異なる絵を高速で切り替えることによって、人間の目には連続的に動いているように見える漫画のことですね。

これはアニメーションの原理ともいえるのですが、実は動画も同じ仕組みを利用しているのです。

この1枚1枚の絵、静止画像のことをゲームや動画では「フレーム(Frame)」と呼びます。

グラフィックボードは瞬間瞬間のフレームを作り上げ、それをディスプレイに送るという作業をひたすら続けるのです。


1秒間にいくつのフレームが描かれるのかを「フレームレート(Frame Rate)」といいます。その際に使われる単位が「fps(Frames Per Second : 秒間~フレーム)」なのです。

フレームレートが高いものほど、動きと動きの間にその中間となる画像を差し込むことができるため、滑らかに見えます。

逆にフレームレートが低いものほど、中間の動きがカットされるため、カクカクして見えることになるのです。

フレームレートの低下は、ゲームの快適性の低下に直結しますので、しっかりと考慮しなければなりません。


また、ゲームのジャンルの一つに「FPS」と呼ばれるものがあります。これは「First Person Shooter(あるいはShooting)」の略で、キャラクターとプレイヤーの視点が同じゲームのことです。

その多くが銃の撃ち合いを行うゲームで、爽快感や臨場感に溢れ、さらには戦術性の高さも要求されるため、なかなかに奥の深いゲームとして、世界中で楽しまれています。

どちらもゲームでは良く見かける言葉ですが、当サイトではフレームレートを小文字の「fps」で、ゲームジャンルの方を大文字の「FPS」で表したいと思います。

リフレッシュレート

fpsについてですが、通常の環境では「60fps」が1つの上限となるでしょう。これには理由があります。ディスプレイの「リフレッシュレート(Refresh Rate)」に関係しているからです。

リフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間に何回画面を描き直すかを表すものです。現在の主流は「60Hz(ヘルツ)」で、これは秒間60回、画面が描かれていることを意味します。

ここで重要なのは、リフレッシュレートはディスプレイの都合で、フレームレートはソフトの都合ということです。

ディスプレイはPCが稼働している限り、常に一定の間隔で画面を更新し続けます。仮にソフトが秒間120回フレームを作ったとしても(120fps)、リフレッシュレートが60Hzのディスプレイであれば、半分の60fps分しか画面に反映できないのです。

近年はリフレッシュレートが120Hzや144Hzのディスプレイなども登場しています。高リフレッシュレートのディスプレイであれば、高いフレームレートをそのまま生かせるので、より滑らかな動きを楽しむことができるでしょう。

ただし、高フレームレートを実現できるだけのグラフィックボード性能が必要となります。カードの性能が不足すると、フレームを作るのに掛かる時間が増えるため、高いフレームレートを維持するのが難しくなるのです。

また、以上のような理由から、あらかじめfpsの上限をソフト側で制限しているものも多くあります。無制限の場合、画面に反映されないデータは不必要な処理を行っているともいえますが、これはPCに余計な負荷を掛けているだけです。

快適なfps

では、どれくらいのfpsを保てれば、快適なプレイができるのでしょうか。

もちろん個人差はあるのですが、おそらくは30fpsもあれば、多くの人は充分満足できるかと思います。ちなみにですが、TV放送は約30fps(29.97fps)、アニメなどは約24fps(23.976fps)で作られていますが、不自由を感じたことのある人はまずいないでしょう。

20fpsを切ると徐々にカクカク感が現れ始め、それ以降はfpsが下がるごとにはっきりと快適さは落ちていきます。

多少のカクツキであれば、それほど気にならないことも多いのですが、問題はゲームの重要な局面でそれが起きてしまうことです。

巨大なボスが派手な「エフェクト(Effect : 効果)」を用いて攻撃してくるなど、グラフィック負荷が大きくなる場面では処理が重くなりやすく、フレームレートがガタ落ちすることも良くあります。場合によっては、この少しの間のフレーム落ちが命取りにもなりかねません。

また、FPSやアクションゲーム、レーシングゲームなどの動きの大きなゲームは、fpsが操作感にダイレクトに影響しがちです。

一瞬の判断と操作で勝敗が決するFPSのプレイヤーは、コンマ数秒の差にも気を配りますし、多くの人が「60fps」以上が望ましいとしています。テクニック以前に、PCスペックですでに決着が付いてしまっていることを痛感しているのです。

もちろん、そこまでして勝ちにこだわる必要もないといえばないのですが、一瞬のカクツキで負けてしまうのは、非常に悔しいのも事実なのです。


それから、いわゆる「3D酔い」に関しても、fpsが関係している部分があるといわれています。

3D酔いの理由の一つに「動きが激しい」というのが挙げられます。詳しいメカニズムはあまりはっきりとはしていないのですが、「視覚情報」と「三半規管など視覚以外の情報」とのずれが原因ともいわれています。つまり、自分は画面の前から全く動いていないのに、画面を通して見える景色だけが目まぐるしく変わるという「違和感」が酔いを引き起こすということです。

fpsが高くなればなるほど、フレーム間の差が小さくなり動きが滑らかになるため、3D酔いも和らぐといわれています。

ただし、3D酔いは個人差や慣れ、あるいはゲームの作り自体も影響しますので、ハイスペックPCで高fpsなら確実に防げるという訳ではない点は覚えて帰って下さい。


最後に、fpsの違いを検証したYouTube動画をご紹介しておきますが、ブラウザなど環境によっては、違いが感じられないこともありますのでご注意下さい。これは、YouTube動画の基本が「30fps」であり、「60fps」に対応していない環境では当然「30fps」で再生されることが原因です。

右下の「設定」>「画質」にある縦の解像度の右に「60」が付いていれば「60fps」での再生になっています。

動きのあるオブジェクト(物体)の残像やブレの違いが、はっきりと感じられたのではないでしょうか?

fpsを決定づける要素

fpsに最も影響を与えるのは、解像度でしょう。

GPUが処理を行う時に扱うのは、各ピクセルのデータですが、解像度が上がると、必然的に処理するピクセルの量が増える訳ですから、ダイレクトに処理時間に影響が出てくるのです。

また、グラフィック品質も重要です。

ほとんどのゲームがグラフィック処理に用いられる技術の使用、不使用、あるいはどの程度のレベルで行うかの設定を持っていて、ユーザーが自由に変えられるようになっています。

その中に解像度も含まれるのですが、グラフィック品質の設定を高めにすると、当然のことながら負荷が上がってfpsにも影響が出ます。

グラフィック設定はややこしかったり、難しかったりするのですが、「プリセット(Preset)」と呼ばれる、あらかじめ設定済みのものが多くのソフトで用意されています。

大抵の場合、「最高品質」「標準品質」「低品質」というように分かりやすい名前が付いているので、ユーザーはそこから選択すれば良いだけなのです。

ゲームが重いと思ったら、解像度やグラフィック品質を下げると、fpsが改善されるかもしれません。

いずれにせよ、処理を行うのはGPUですから、高解像度、高画質、高fpsを求めるのであれば、ハイスペックGPUが不可欠となります。

MMORPGなどであれば必ずしも重視する必要はありませんが、前述のような動きの激しいFPSゲームなどでは勝敗に直結しますので、満足のいくGPU性能をしっかりと見極めましょう。