Apex Legendsは多くのユーザーを有する大人気FPSゲームです。
ここではそんなApex Legendsを快適にプレイできるゲーミングPCについて、あるいはその先にある勝つためのゲーミングPCについてお話ししています。
BTOゲーミングPCの価格比較を簡単に行いたいならこちらへどうぞ。パーツや規格を選ぶと、それらで構成されたBTOゲーミングPCのスペックと価格が分かりやすく一覧表示されます。PC選びの一助となると思いますので、是非ご利用下さい。
ゲーミングPC選びにおいて、必要な性能を見極めることは非常に重要です。安くはない買い物になりますから、性能が足りずに不満を感じるような事態は絶対に避けたいからです。
そのためには動作環境を確認することが欠かせません。これはソフトウェアやハードウェアの開発者自身が定める安定動作の基準ですので、非常に信頼性の高い指標となります。Apex Legendsの動作環境は以下の通りです。
必要 | 推奨 | |
---|---|---|
CPU | Core i7-6800K Ryzen 5 2600X | Core i5-10600K Ryzen 5 3600X |
GPU | GeForce GTX 1070 Ti Radeon RX 5700 | GeForce RTX 2080 Radeon RX 6800 XT |
メモリ | 16 GB | |
ストレージ | 125 GBの空き |
表中のデータの意味を含む、ゲーミングPCの選び方については以下のページでお話ししていますので、詳しく知りたいという人は是非ご一読ください。
また、ゲーミングPCにおいて最重要となるパーツはGPU(グラフィックボード)ですが、表中のGPUは少し世代が古いため、現行世代の同等クラスのGPUを探す必要があります。GPUの性能については以下のページでお話ししていますので、参考にして頂ければと思います。
さて、動作環境を頼りに最適なGPUを選ぶことがセオリーではありますが、より確実なデータが存在する場合もあります。中でもフレームレートの計測値は特に有益です。フレームとはコマのことで、このレートが高いほど単位時間当たりのコマ数が多い = 映像が滑らかに見えることになります。
快適なプレイの目安となるフレームレートは、一般的には60fps(秒間60フレーム)です。多くの人にとって、これくらいのフレームレートが出ていれば不満を感じることはまずありません。
ただし、Apex Legendsのようなアクション性の高いゲームにおいては注意すべきポイントがあります。
それは、こういったゲームでは映像の動きが激しく、物やキャラクター、背景などの残像が酷くなるため、一般的に快適とされる60fpsではフレームレートが足りずに相手の動きを捉えづらくなるのです。
よって、アクション性の高いゲームでは、グラフィックの精細さ(高解像度)よりも動きの滑らかさ(高フレームレート)の方を重視することをおすすめします。対人戦で勝つための環境を求めるのであれば、120fps近辺は狙いたいところです。
それ以上のフレームレートは、さらなるアドバンテージが欲しい人や画質にもこだわりたい人、将来的に重くなる可能性を考慮してスペックに余裕を持たせておきたい人などを除いて、オーバースペックとなる可能性が高いです。通常は無理にこのレベルを追い求める必要はありません。
また、フレームレートは軽い局面と重い局面でそれなりに上下しますので、目標となる数値は最低値に近いことが理想です。どれくらいのマージンが必要かは具体的にはいえませんが、平均値に換算すると20~30%上の数値は欲しいところです。つまり、60fpsを目標とするならば、平均75fpsくらいが望ましいということです。
とはいえ、これはあくまでも理想ですので、無理にスペックを上げる必要はありません。
まとめると、おおよそ以下のようになります。
解像度: フレームレート | ターゲット |
---|---|
FHD: 60fps | 一般向け |
FHD: 120fps | 対人戦に本気で勝ちたい人向け |
FHD: 240fps 4K: 120fps | 競技者や最高の映像品質を堪能したい人向け |
ここからは上記の分類に基づいて細かく見ていきたいと思いますが、スペックに関してもう1つだけお話ししておきたいことがあります。
当然のことではありますが、高解像度、高フレームレートになればなるほど必要となるPC性能は上がります。特に4Kや240fpsなどは、本来ハイエンド級PCでなければ難しいほどですので、多くの人にとってはなかなか手を出しにくい環境といっても過言ではありません。
しかし、FPS系のゲームでフレームレートにより有利不利がはっきり出ることはゲームメーカーも良く分かっていますので、低スペックでもそれなりに遊べるように軽く作られているゲームが少なくないのです。
Apex Legendsも例外ではなく、高フレームレートの環境もそれほどスペックを必要とせず構築することが可能です。もちろん、用意できる予算次第ではありますが、後悔しないためにもスペックには余裕を持たせておくことを強くおすすめします。
ここでは先ほど分類したFHD: 60fps、FHD: 120fps、4K: 120fpsの3つの条件ごとのフレームレートのデータと共に、おすすめとなるBTOゲーミングPCをご紹介していきたいと思いますが、FHD: 60fpsは都合によりFHD: 120fpsと合わせてお話しします。
それから参考とする平均フレームレートのデータについてですが、PC Watchさんの「Apex Legends」をGPU 21種類で性能検証!をお借りしています。2022年6月の記事ですので少し古いのですが、同じ条件で多くのGPUを比較していますので、価値のあるデータだと思います。
また、古いがゆえに最新GPUはカバーできていませんが、前述のGPU(グラボ)比較&ランキングのデータなどから相対的な性能は割り出せますので、適宜参照してください。
GPU | フレームレート(Max: 300fps) |
---|---|
RTX3090 | 299.4 (99.8 %) |
RTX3080Ti | 299.3 (99.8 %) |
RTX3080 | 299.3 (99.8 %) |
RX6900XT | 299.3 (99.8 %) |
RX6800 | 298.8 (99.6 %) |
RTX3070Ti | 296.2 (98.7 %) |
RTX3070 | 283.7 (94.6 %) |
RTX2080SUPER | 255.3 (85.1 %) |
RX6700XT | 253.8 (84.6 %) |
RTX2080 | 247.1 (82.4 %) |
RTX3060Ti | 244.9 (81.6 %) |
RTX2070SUPER | 226.0 (75.3 %) |
RX6600XT | 208.9 (69.6 %) |
RX5700XT | 193.9 (64.6 %) |
RTX2070 | 193.8 (64.6 %) |
RTX3060 | 191.2 (63.7 %) |
RTX2060SUPER | 189.5 (63.2 %) |
RTX2060 | 170.5 (56.8 %) |
RX5600XT | 147.6 (49.2 %) |
RTX3050 | 140.8 (46.9 %) |
RX5500XT | 97.7 (32.6 %) |
上位陣が300fps近辺で横並び状態となっていますが、これはApex Legendsの最大フレームレートが300fpsであることが理由です。つまり、処理が軽すぎるため、フレームレートが頭打ちとなっているということです。
下位に目を移すと、エントリーに近いミドルクラスのGeForce RTX 3050でも140fps出ています。
つまり、Apex Legendsではエントリーより少し上のミドルクラスのパワーがあれば、不利がほとんどないFHD: 120fpsの環境を構築できる訳です。FHD: 60fpsを120fpsとまとめたのは、いわゆるゲーミングPCの大半が余裕でクリアしているからです。
もし、あえてFHD: 60fpsを目標とするPCを挙げるとするならば、グラフィックボードのないiGPU(CPU内蔵GPU)だけのPCということになるでしょう。実際、上位iGPUならばFHD: 60fpsはクリア可能な数字ではあります。
ただ、現在のiGPUの性能は、CPUやメモリのスペックにこだわり、場合によってはこれらをオーバークロックして性能を引き上げた上で、さらにゲームのグラフィック設定を最低クラスに落としてようやく使えるかどうかというレベルですので、到底おすすめはできません。
以上を踏まえた上で、当サイトがおすすめするFHD: 60fps環境向けのBTOゲーミングPCをご紹介します。
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 5600X (6C/12T, 3.7-4.6GHz) |
GPU (VRAM) | GeForce RTX 3060 (12GB) |
メモリ | 16GB (DDR4-3200, 8GBx2) |
SSD | 500GB (M.2/NVMe) |
HDD | x |
チップセット | AMD B550 |
光学ドライブ | x |
電源 | 700W (80PLUS BRONZE) |
保証 | 1年 |
価格 | ¥134,800 (税込) |
当モデルが採用するGeForce RTX 3060は、ミドルクラスの王道 + このクラスでは珍しい12GBのVRAMを搭載していることもあって、非常に人気の高いGPUです。
GeForce RTX 3050よりも30%ほど高い性能ながら価格差はそこまでありませんので、コスパの良いおすすめしやすいGPUでもあります。
GPU | フレームレート(Max: 300fps) |
---|---|
RTX3080Ti | 175.5 (58.5 %) |
RTX3090 | 175.0 (58.3 %) |
RX6900XT | 169.0 (56.3 %) |
RTX3080 | 159.9 (53.3 %) |
RTX3070Ti | 132.4 (44.1 %) |
RX6800 | 128.3 (42.8 %) |
RTX3070 | 119.1 (39.7 %) |
RTX2080SUPER | 105.0 (35.0 %) |
RTX2080 | 101.3 (33.8 %) |
RTX3060Ti | 100.8 (33.6 %) |
RX6700XT | 93.2 (31.1 %) |
RTX2070SUPER | 90.4 (30.1 %) |
RTX3060 | 76.5 (25.5 %) |
RTX2070 | 76.4 (25.5 %) |
RTX2060SUPER | 74.8 (24.9 %) |
RX5700XT | 74.6 (24.9 %) |
RX6600XT | 73.4 (24.5 %) |
RTX2060 | 66.5 (22.2 %) |
RX5600XT | 59.2 (19.7 %) |
RTX3050 | 55.5 (18.5 %) |
RX5500XT | 38.8 (12.9 %) |
先ほどもお話ししましたが、FPSでは解像度よりフレームレートの方が重要ですから、4Kでのプレイを考える人は少数派といえるでしょう。
ただ、フレームレートに問題がなければ、解像度が高い方が細部まで良く見えますので視認性は上がります。決定的なアドバンテージにはならないかもしれませんが、無駄に高いフレームレートを追求するよりもずっと実用的ですので、余裕があれば解像度を上げてみるのも良いと思います。
注意が必要なのは、高解像度環境ではグラフィック品質を下げることでフレームレートを稼ぐ方法は意味がないということです。もちろん、全く無意味という訳ではありませんが、画質を追求するからこその高解像度で肝心の画質を下げるのは本末転倒だからです。よって、余裕のあるスペックを心がけるようにしましょう。
さて、表を見ると、GeForce RTX 3070がほぼ120fpsという数値を出していますので、この辺りが下限ということになるかと思います。ただ、他のデータではこれより少し低い数値が出ているようですので、多少割り引いて考えた方が良いかもしれません。
また、このクラスになるとCPUにもある程度こだわった方が良いでしょう。Apex Legendsに限っていえばCPUは何でも良いのですが、全体のバランスという意味では4K: 120fpsのGPUにミドルクラスCPUは少しアンバランスで、例えば別のゲームをした場合にボトルネックが発生する可能性もあるのです。
以上を踏まえた上で、当サイトがおすすめする4K: 120fps環境向けのBTOゲーミングPCをご紹介します。
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | Intel Core i7-14700F (8+12C/16+12T, 2.1/1.5-5.3/4.2GHz) |
GPU (VRAM) | GeForce RTX 4060 Ti 8GB (8GB) |
メモリ | 16GB (DDR5-4800, 8GBx2) |
SSD | 1TB (M.2/NVMe) |
HDD | x |
チップセット | Intel B760 |
光学ドライブ | x |
電源 | 700W (80PLUS BRONZE) |
保証 | 1年 |
価格 | ¥214,800 (税込) |
GeForce RTX 4060 TiはGeForce RTX 3070より1つ後の世代のGPUですが、基本的な性能はほぼ同じです。
世代が新しい分、ワットパフォーマンス(電力効率)は良いのですが、メモリ帯域幅(速度)が狭いため、性能が頭打ちになる場面も見受けられる点が小さくはないデメリットになります。
また、GeForce RTX 4060 TiにはVRAMが8GBのものと16GBのものがありますが、当モデルは8GBタイプになります。
可能であれば当然16GBタイプの方が良いのですが、前述の通り、メモリ速度がボトルネックになっている節がありますので、明確な理由がない限りは無理に16GBタイプを選ぶ必要はないでしょう。
それからCPUについてですが、GeForce RTX 4060 Ti辺りからCPU性能によりボトルネックが生じ始める傾向がありますので、それなりにパワーのあるものにしておいた方が無難です。
そうなるとCore i7辺りがおすすめですが、その最安がCore i7-14700FのLEVEL-M77M-147F-SLX(¥214,800)ということになります。
率直にいって、4K向けゲーミングPCとしては力不足ですが、アッパーミドルクラスの構成としては悪くはありませんので、おすすめの1番手には当モデルを挙げたいと思います。
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | Intel Core i7-14700F (8+12C/16+12T, 2.1/1.5-5.3/4.2GHz) |
GPU (VRAM) | Radeon RX 7700 XT (12GB) |
メモリ | 16GB (DDR5-4800, 8GBx2) |
SSD | 1TB (M.2/NVMe) |
HDD | x |
チップセット | Intel B760 |
光学ドライブ | x |
電源 | 700W (80PLUS BRONZE) |
保証 | 1年 |
価格 | ¥219,800 (税込) |
Radeon RX 7700 XTはGeForce RTX 4060 Tiの少し上、GeForce RTX 3070 Tiとほぼ同じ性能のGPUです。両GPUのVRAMが8GBなのに対して、Radeon RX 7700 XTは12GBあり、GeForce RTX 4060 Tiにあったメモリ速度の不安点がありませんので、自力では頭一つ抜けているといった印象です。
CPUは先ほどのモデルと同じCore i7-14700Fですから、パワーも文句なしです。
価格もCore i7-14700FのLEVEL-M77M-147F-SLX(¥214,800)よりも5,000円ほど高いだけでバランスも良いですから、コスパ重視の人にもおすすめなモデルです。