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ディスプレイの基礎知識と選び方

最終更新日 : 2019/04/01

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PCを利用するに当たり、「ディスプレイ(Display)」は非常に重要なハードとなります。

ゲームにしても映画にしても、大画面がもたらす迫力というものはインパクトが強く、作品が持つ世界観を存分に伝えてくれるものです。

また、オフィスワークやレポートの作成などの用途でも、大画面であれば、文書作成ソフトと資料やデータなどを並べて表示できるので、作業効率がぐんと上がります。

小さな画面でも問題はないかもしれませんが、大きな画面特有の快適さは、一度知ると手放せなくなるものなのです。


解像度

ディスプレイは縦横に規則正しく並んだ、小さな点の集合体です。この小さな点を様々な色で光らせて、1枚の絵として描かれたものが、普段我々が目にする画面なのです。この点のことを「Pixel(ピクセル)」、あるいは「Dot(ドット)」などと呼びます。

そして「解像度(Resolution)」とは、このピクセルがいくつあるのかを示したもののことです。通常は「1920 x 1080」などというように掛け算の形式で表記され、横1920ピクセル、縦1080ピクセルであることを意味します。

1920 x 1080 = 2,073,600ですので、約207万のピクセルで画面が構成されていることになります。

まずは、ディスプレイを語る上で欠かせない概念である解像度について、詳しくお話ししようと思います。

画面サイズと解像度

解像度は画面のサイズとは直接の関係がありません。画面のサイズは画面の対角線の長さ(左上から右下まで)をインチという単位で表したものですが、解像度はその中を構成する点の数を表すものですので、同じインチでも解像度が異なるディスプレイはたくさん存在します。

一般的には同じ画面サイズであれば、解像度が高いものほどピクセルの数も増えるため、1つのピクセルのサイズは小さくなります。

ピクセルサイズが小さいほど、より細かく描写ができる = 綺麗に表示できるのですが、小さな画面の場合、元々充分に点が小さいため、あまり違いが分からないということもあり得ます。

この辺りは個人差が大きいため、実際に自分の目で確かめる必要があるでしょう。

解像度の変更

解像度は実際のピクセル数以下であれば、下げることも可能です。つまり、「1920 x 1080」のディスプレイを「1280 x 720」のディスプレイとして使うことができるということです。

ただし、複数のピクセルで1つのピクセルを表すというような処理を行うため、ややぼやけたり、にじんだりして見えることがあります。

また、解像度と共に表記されることがある「32bit カラー」とは、「1つのピクセルが持つ色のデータを収める箱の大きさ」という認識で良いと思います。このサイズが大きいほど、色データを細かく分解して、より精細に描くことが可能になるのですが、最近のディスプレイはほぼ全て32bit以上です。

画面以外の解像度

ここまではディスプレイの解像度についてお話ししてきましたが、解像度はディスプレイにのみ存在するものではありません。

例えば、静止画像なども解像度を持ちます。画像もまた、色付きの点の集合体だからです。これはゲーム画面にも当てはまります。

つまり、元となる絵と、それを表示するディスプレイの両方に解像度はあるということです。

ディスプレイの解像度以上の解像度を持つ画像をディスプレイに表示する場合、縮小処理が行われ、輪郭に違和感が出ることがあります。

逆に、元の画像があまりに小さな解像度な場合、そのままでは見づらいため、拡大処理を行う必要があるかもしれません。その場合も、やはり「にじみ」や「ぼやけ」が生じる可能性があるのです。

また、大画面、高解像度のものほど作業がしやすくなるのが一般的ですが、文字のサイズなどはピクセルを中心に決まるため、同じ画面サイズなら「高解像度のもの」=「ピクセルサイズが小さいもの」ほど、文字も小さくなってしまいます。

ノートPCでよく見かけるような「15インチ」クラスの画面に「1920 x 1080」の高解像度の組み合わせは、人によっては文字の判別が難しくなるかもしれません。

先程もお話ししましたが、こういった点は実際にお店などで実機を確認し、文字の見やすさをチェックした方が無難といえるでしょう。

実は文字の大きさは、OSやソフトウェアの設定で変更することもできます。しかし、これも拡大縮小処理を行うため、設定を変更すると「にじみ」や「ぼやけ」が出たりして見づらくなったり、あるいは変更が適用されず、元の大きさのまま表示されたりと、なかなかに不安定なのです。

よって、設定の変更を行わずとも、自分が見やすいと思えるスペックのディスプレイを選んだ方が良いといえるでしょう。

自分にとって見やすいサイズ、作業しやすいサイズを把握しておくのは、重要なことです。

ウィンドウ/フルスクリーン

ソフトを起動すると画面内にウィンドウが現れ、その中には様々なメニューやボタン、文字や画像などが表示されます。

しかし、多くのゲームや動画再生ソフトなどには、画面一杯に画像を引き伸ばして表示するモードがあるのです。

これを「フルスクリーン(Fullscreen : 全画面)」といいます。

フルスクリーンはウィンドウの最大化とは異なります。ウィンドウの最大化は、タイトルバーやメニューバーなど、コンテンツ(中身)以外のものが表示されますが、フルスクリーンではそれらが取り除かれ、コンテンツのみの表示になるのです。

フルスクリーンモード時はそのソフトが画面を占有するため、他のソフトに切り替えることができなくなります。また、他のソフトがアクティブになる(選択された状態になる)と、画面が元に戻されて、制御がそちらのソフトへ移ります。

そういった場合は、タスクバー(画面下部の横たわる棒状のエリア)にある、フルスクリーンで起動したソフトのアイコンをクリックすると、再び先程のフルスクリーン状態に戻るのですが、何かと不便な点があることは否定できません。

しかし、ゲームや動画などが全画面に表示されると、迫力のある映像を楽しめるので、ゲームの世界にどっぷりとつかりたい人などには良いかもしれません。

また、わずかではありますが、処理速度の向上が見られることもあります。

反面、ディスプレイの最大解像度で表示されるため、多くの場合で拡大処理が必要となり、画質の劣化が現れることもあるかもしれません。

設定で気楽に変えられるものでもありますので、色々と試してみると良いでしょう。

パネルの種類

現在、PCのディスプレイに用いられているのは、ほぼ全て「液晶パネル」です。

液晶ディスプレイは、内部にバックライトと呼ばれる光源があり、バックライトが発する光をどれくらい通すかを制御することで、様々な色を作り出しています。

この制御の方法を「駆動方式」というのですが、難しい話は抜きにして、良く使われる3つの駆動方式とその特徴をお話しします。

駆動方式 TN方式VA方式IPS方式
視野角 ×
応答速度
コントラスト
入手性

駆動方式

一般にパネルの種類は「TN方式」、「VA方式」、「IPS方式」の3種類に分けられます。しかし、パネルメーカーがこれらに独自の技術を加えた、進化型のものもたくさんあるため、スペック表に載る呼び方もまたたくさんあるのです。

ですが、上記3種が元となる方式ですので、基本的な特徴は受け継ぎます。

視野角

駆動方式 TN方式VA方式IPS方式
視野角 ×

「視野角」とは、角度を付けて画面を見た時に、何度くらいまで色の見え方が元のままかを表すものです。角度ですので、単位は「°(度)」になります。

TN方式が苦手とするのが視野角なのですが、実際、TN方式のパネルは少し横にずれた位置から見ただけでも色が変わって見えるのです。

テレビのように複数人で様々な角度から画面を見るような環境では、TN方式は使い物にならないと考えて良いでしょう。

しかし、PCのようにほぼ真正面からのみ見るディスプレイの場合は、TN方式でも問題はあまりありません。

応答速度

駆動方式 TN方式VA方式IPS方式
応答速度

「応答速度」とは、ピクセルが黒→白→黒、あるいは白→黒→白へ変化するまでの時間のことです。単位は「ms(Milli Second : ミリ秒)」で、1000分の何秒という意味です。

応答速度が遅い場合、残像が生じやすくなるため、特に動きの激しい動画などではブレて見えることが多くなります。アクション性の高いゲームなどでも同様です。

また、応答速度については「G to G」という言葉を目にするかもしれません。

これは、「Gray to Gray」の略で、直訳すると「グレーからグレーへ」ということになりますが、意味としては「中間色から別の中間色へ」となります。

実際の表示においては、黒から白への変化よりも、中間色から中間色への変化の方が圧倒的に多いため、G to Gの方を重視する考え方もあるようです。

TN、VA方式は応答速度は速いのですが、G to Gの速度は速くありません。一方、IPS方式は応答速度は遅いものの、G to Gでの速度低下が少ないため、安定的ともいえるのです。

コントラスト

駆動方式 TN方式VA方式IPS方式
コントラスト

「コントラスト(Contrast)」とは、最も明るい部分と最も暗い部分の差を表す言葉です。

厳密にいうと、白と黒の輝度(明るさ)の比率であり、「白 : 黒」の形で表されます。

コントラストが高いと、くっきりとした鮮やかな画像となります。逆に低コントラストの場合、明暗がやや不明瞭になりがちです。

コントラストを表現する言葉に「黒が締まって見える」というものがあります。動画などでは重要な要素ですので、高いコントラストを求める人は、VAパネルを選ぶのも良いでしょう。

入手性

駆動方式 TN方式VA方式IPS方式
入手性

本来は価格で比較を行いたいところなのですが、VA方式のディスプレイはあまり見かけないため、入手性と言葉を変えて比較を行ってみました。

TN液晶は価格も安く、使われているディスプレイも多いため、圧倒的に入手がしやすいでしょう。

VAとIPS液晶は両者に価格差はあまりありませんが、TN液晶よりも高価です。また、IPS液晶はTN液晶と同じくらい搭載ディスプレイも出ているため、入手自体は難しくありません。




表を見た感じでは、VA方式のディスプレイが総合的には最も良さそうですが、実際の使用感では、「TN」 or 「VAまたはIPS」ということになるかと思います。

応答速度を気にした方が良いゲームをする人の中には、あえてTN液晶を選ぶという人もいるようですが、価格に問題がなければ、VAまたはIPS液晶を選ぶ方が満足度は高いでしょう。

また、VA液晶とIPS液晶とでは、コントラストにこだわりたい人はVA液晶を選ぶのが良いかもしれませんが、基本的にはそう大きな差はないかと思われます。

ただ、安いIPS液晶の場合、黒の表現時にバックライトが漏れて白っぽくなってしまうことがあるので、注意が必要です。

パネルの表面処理

液晶ディスプレイには、駆動方式とは別にもう1つ、種類の違いがあります。

それは「グレア(Glare : ぎらつき、まぶしい光)」と「ノングレア」です。グレアは「光沢液晶」、ノングレアは「非光沢液晶」とも呼ばれます。

これらはパネルの表面にどういう処理を施すかの違いです。ノングレアは表面に凹凸を付けているため、光が拡散される仕組みになっています。

以下にそれぞれの特徴を挙げます。

発色映り込み目の疲労度
グレア 綺麗あり大きい
ノングレア 地味少ない小さい

発色

発色
グレア綺麗
ノングレア地味

パネル表面に凹凸を付けていないグレア液晶の方が、断然鮮やかに見えます。しかし、その鮮やかさが人によってはギラギラした感じに見えてしまうかもしれません。

映り込み

映り込み
グレアあり
ノングレア少ない

表面処理により光が拡散されるノングレア液晶は、画面への映り込みが少なくて済みます。

映り込みは光の量が少なければ軽減するのですが、明るい部屋ではどうしても避けられませんし、一度気になると大きなストレスになりがちです。

目の疲労度

目の疲労度
グレア大きい
ノングレア小さい

反射した光が多く目に飛び込んでくる分、グレア液晶の方が目の疲労度は高くなるといわれています。

ただし、目へのダメージについては、バックライトの明るさなどの影響も大きいため、一概にはいえません。

ディスプレイの置き場所を工夫することによって、疲労を軽減することも可能ではあります。




グレア、ノングレアの選び方は、個人の好みや用途によって異なってくるといえるでしょう。

一般論としては、短い時間、動画やゲームなどを楽しむのであれば、鮮やかなグレアが良いかもしれません。

逆に長時間の作業を行うならば、疲労度が軽くて済むノングレアがおすすめになります。

また、画面に貼ることでグレアをノングレアにすることができるフィルムなども販売されていますので、どうしてもグレアをノングレアにしたい人はフィルムを貼るのも良いでしょう。

注意点としては、店頭などで画面をチェックした場合、グレアのはっきりとした鮮やかさが、ノングレアに比べてずっときれいに見えることです。

しかし、お話ししたように、用途によっては実用的でない場合もありますので、その辺りは良く考えて購入する必要があるでしょう。