BTOと呼ばれるパーツを指定可能なPCの販売形式が存在します。動作することが保証されていますので、初心者の人も安心して購入できる方式です。
PCショップはBTO PCに独自のブランドを付けて販売していますが、どのショップもゲーミングPCには通常とは別の独立したブランドを与えています。ゲーミングPCに要求される性能や品質が高いことなどが主な理由でしょう。
ここでは、各BTOショップのゲーミングPCを簡単に比較できるシステムを提供しています。また、ゲーミングPCの選び方やおすすめのBTOゲーミングPCの紹介なども行っていますので、是非有効活用して頂ければと思います。
ゲーミングPC選びにおいて重要なことは、必要な性能を見極めることとその性能に蓋をするボトルネックを発生させないことです。
そのために必要な知識を以下のページにまとめていますので、是非ご一読ください。
また、当サイトではゲーミングPCの鉄板構成を以下のように定義しています。詳細は上記のページでお話ししていますので、参考にして頂ければと思います。
GPU | CPU | メモリ | SSD | |
---|---|---|---|---|
ハイ エンド |
RTX 4090 RTX 4080 RTX 4070 Ti RX 7900 XTX RX 7900 XT |
i9-13900K i7-13700K R9 7950X3D R9 7900X3D R7 7800X3D |
32GB | 1TB (PCIe) |
ハイ クラス |
RTX 4070 RTX 4060 Ti RTX 4060 RTX 3060 Ti RX 7800 XT RX 7700 XT RX 7600 |
i5-13500以上 R5 7600以上 |
16GB | |
ミドル クラス |
RTX 3060 RTX 3050 GTX 1660 Ti GTX 1660 SP RX 6500 XT RX 6400 |
不問 | 500GB |
ここでは、G-Tune(マウスコンピューター)、G-GEAR(ツクモ)、LEVEL∞(パソコン工房)で販売されているBTOゲーミングPCの価格を簡単にチェックできるシステムを公開しています。
フィルタータブから構成を選ぶことでモデルを絞ることができますので、お得なモデルを知るのに役に立つかと思います。
早速利用して頂きたいところですが、その前にGPUの絞り込みに便利な解像度ごとのフレームレートのデータをご紹介しておきます。
4K (2160p)
GPU | 平均フレームレート |
---|---|
RTX 4090 | 133.0 |
RX 7900 XTX | 107.5 |
RTX 4080 | 103.4 |
RX 7900 XT | 89.9 |
RTX 4070 Ti | 82.3 |
RX 7800 XT | 70.2 |
RTX 4070 | 66.5 |
RX 7700 XT | 58.2 |
RTX 4060 Ti 16GB | 49.1 |
RTX 4060 Ti 8GB | 47.9 |
RTX 3060 Ti | 46.6 |
RTX 4060 | 38.7 |
RX 7600 | 35.2 |
RTX 3060 | 35.0 |
RTX 3050 | 24.5 |
GTX 1660 SP | 21.4 |
RX 6500 XT | 10.6 |
4Kで快適さの基準となる60fpsを狙うならRadeon RX 7700 XTがギリギリといったところですが、重い局面でフレームレートが落ちることを考えると、もう少し上のクラスにしておいた方が良いでしょう。GeForce RTX 4070 Ti以上がおすすめです。
WQHD (1440p)
GPU | 平均フレームレート |
---|---|
RTX 4090 | 208.7 |
RX 7900 XTX | 174.3 |
RTX 4080 | 171.8 |
RX 7900 XT | 151.7 |
RTX 4070 Ti | 141.8 |
RX 7800 XT | 119.4 |
RTX 4070 | 115.0 |
RX 7700 XT | 103.5 |
RTX 4060 Ti 16GB | 87.7 |
RTX 4060 Ti 8GB | 86.9 |
RTX 3060 Ti | 79.5 |
RTX 4060 | 69.6 |
RX 7600 | 67.7 |
RTX 3060 | 60.4 |
RTX 3050 | 43.2 |
GTX 1660 SP | 39.6 |
RX 6500 XT | 23.0 |
WQHDではGeForce RTX 3060以上が60fpsをクリアしていますので、アッパーミドルクラス(上位ミドルクラス)が下限ということになりそうです。
ただ、こちらも余裕を考えると、GeForce RTX 3060 Ti辺りから上にしておいた方が無難ではあります。
FHD (1080p)
GPU | 平均フレームレート |
---|---|
RTX 4090 | 243.2 |
RTX 4080 | 214.2 |
RX 7900 XTX | 212.8 |
RX 7900 XT | 193.1 |
RTX 4070 Ti | 187.1 |
RX 7800 XT | 156.5 |
RTX 4070 | 153.5 |
RX 7700 XT | 138.1 |
RTX 4060 Ti 16GB | 119.9 |
RTX 4060 Ti 8GB | 119.5 |
RTX 3060 Ti | 106.4 |
RTX 4060 | 96.0 |
RX 7600 | 94.0 |
RTX 3060 | 81.3 |
RTX 3050 | 59.1 |
GTX 1660 SP | 54.5 |
RX 6500 XT | 35.0 |
FHD: 60fpsならばほとんどのGPUがクリア可能です。ただし、エントリークラスに近いRadeon RX 6500 XTやRadeon RX 6400には荷が重いようです。
また、レースゲームやFPSゲームのような動きの激しいゲームは高いフレームレートが好まれますが、その場合は解像度を下げてフレームレートに注力することがセオリーです。よって、FHD: 120fpsも一つの指標となります。
これを満たすにはGeForce RTX 4060 Ti 16GB / 8GB辺りから上ということになりますが、例によって余裕を見ると、Radeon RX 7700 XT程度は見込んだ方が良いかもしれません。
ただ、このレベルのフレームレートになると、多少落ちたところでゲームに支障が出るという訳でもありませんので、そこまでシビアになることもないと思います。特にFPSゲームは軽めのゲームが多いですから、無理にハイスペックGPUを選ぶ必要もないでしょう。
高価なゲーミングPCをできるだけ安く買いたいというのは、誰もが望むことだと思います。
しかし、選び方を間違うと、不満だらけの後悔する買い物になってしまいかねないのです。
そうならないための方法と価格の安いおすすめPCについて、以下のページでお話ししていますので、ご一読下さい。
【価格徹底比較】RTX 4090搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RTX 4080搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RTX 4070 Ti搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RTX 4070搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RTX 4060 Ti搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RTX 3060 Ti搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RTX 4060搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RTX 3060搭載おすすめBTOゲーミングPC
【価格徹底比較】RX 7600搭載おすすめBTOゲーミングPC
デスクトップPCにするかノートPCにするかを最初に決めるという人も多いかと思います。しかし、その決定は全ての構成が決まった後にすることをおすすめします。
なぜなら、一般的にノートPCのスペックは、デスクトップPCのスペックにどうしても追いつけないからなのです。
実は、近年のノート向けGPUは、デスクトップ向けGPUと比べても遜色のないレベルまで性能を上げてきています。
しかし、CPUやGPUは非常に高温になるパーツで、常に冷却し続けなければならないのですが、ケースの小さなノートPCではどうしても排熱が難しくなってしまうのです。
CPUやGPUは一定の温度を超えると、自動的に出力を下げる機能(サーマルスロットリング)を備えていますので、熱くなりやすいノートPCはデスクトップPCに比べて、性能のストップが掛かりやすいのです。
よって、特にハイスペックGPUを採用するのであれば、デスクトップPCを強くおすすめします。
それでも、もしノートPCの方が良い、ノートPCでなければならないのであれば、ゲーミングノートPCという選択肢もありでしょう。
ゲーミングPCを選ぶ際には、見慣れない言葉や概念をたくさん目にするかと思います。非常に有用なデータであっても意味が良く分からなければ、その価値は半減してしまいます。
実はある程度PCの知識がある人でも、結局はデータを見比べてどれが一番性能が高いか、コスパが良いかを判断していることがほとんどです。つまり、データの見方が分かれば初心者でも自分に合ったゲーミングPCを選ぶことは可能なのです。
とはいえ、予備知識が全くなければデータを理解することも容易ではありません。よって、ここではゲーミングPCに関して絶対に知っておいて欲しいことについて、お話ししたいと思います。
PlayStationやNintendo Switch、Xboxなどのいわゆる家庭用ゲーム機は、コンシューマー(Consumer)ゲーム機やコンソール(Console)ゲーム機、あるいは略してCS機などとも呼ばれますが、全てゲームに特化した専用機です。
それに対して、PC(パソコン)は汎用機(はんようき)、つまり色々なことができる機械の一種になるのですが、一般的なPCではできないことがあったり処理能力が不足したりすることも少なくありません。そういった場合にはハードウェアやソフトウェアを追加したりパワーアップさせる必要があります。
この点を踏まえると、ゲーミングPCとは、グラフィック処理能力を高めたPCということができます。ゲームの多くは3Dグラフィックスによって作られていますが、3Dの処理は膨大な量の計算が必要になるため、一般的なPCでは力不足なのです。そこで、グラフィック処理専用のハードウェアであるグラフィックボードが必要になるのです。
とはいえ、ゲーミングPCもPCですので、基本的な部分はどれも同じです。質にこだわらなければ、古いPCのパーツを使いまわして安くゲーミングPCにアップグレードさせることも可能なくらいです。
ただ、PC利用においてゲームはかなり負荷の高い用途です。よって、性能のみならず耐久性などにも気を使わなければならなくなりますので、結局全部買い替えた方が安くて安心という結果になりがちです。
ゲーミングPCでなければならない or CS機でも構わない、手持ちのPCをアップグレードする or 買い替える。せっかくのゲーミングPCを無駄にしないためにも、これらの点をしっかりと考えておきましょう。
結論からいうと、携帯性を除いてノートPCにメリットはありません。絶対性能、耐久性、拡張性などどの面から考えてもデスクトップPCの圧勝です。
その理由は熱にあります。特にゲームのように負荷の高い用途では、PCの発熱量は相当なものになります。温度が高くなりすぎると、場合によってはシステムにより性能に制限が掛けられたり、電源が落とされたりすることさえあります。それくらいPCは熱に弱いので、冷却性能はPCの性能に直結するほど重要になります。
その点、ノートPCや小型のデスクトップPCのようにケースが小さい場合、冷却のためのクーラーやファンもどうしても小さくなってしまいます。これが廃熱の妨げとなってしまうのです。
また、同じ廃熱能力ならファンは小さいほど高速で回転させなければならなくなりますので、うるさくなることが避けられません。ノートPCではゲームプレイ時にはヘッドホンなしではプレイに支障が出ることもあるかもしれません。
一般に高性能PCほど発熱も増えますので、大きなケースを採用することはゲーミングPCの基本の一つとなっています。
とはいえ、携帯性の一点だけでも、ノートPCにするメリットは小さくありません。もちろん、持ち運ぶ必要がないのであれば意味はありませんが、出先でもゲームをしたい人にはノートPCは非常に魅力的といえるでしょう。
最初のPCや唯一のPCといった場合は別ですが、サブPCとしてだったり予備のPCがあったりするのであれば、ノートPCも良い選択肢になるかと思います。
ゲーミングPCのパーツについて、重要度の高い順に網羅的に解説します。
序列の1番手は、もちろんグラフィックボードです。
ただし、厳密にいうと、選ぶのはグラフィックボードではなくGPUと呼ばれるグラフィックボードの中核をなすチップです。グラフィックボードは各社から様々なモデルが発売されていますが、グラフィック処理能力はGPUによりほぼ決まりますので、GPUが同じなら性能もほとんど変わりません。よって、基本的にはグラボとGPUはほぼ同等のものという解釈で構いません。
現在PC向けのGPUを供給するメーカーといえばNVIDIA(エヌヴィディア)とAMD(エイエムディー)、そしてIntel(インテル)の3社を覚えておくだけで良いでしょう。また、それぞれの一般(ゲーム)向けGPUブランドはGeForce(ジーフォース)、Radeon(レイディオン)、Arc(アーク)です。
ただ、Intel Arcは歴史が浅いこともあって性能面でまだ不安がありますので、率直にいってゲーミング用途のGPUからは除外することをおすすめします。
GPUの次に重要なパーツはCPUです。
CPUの主な役割はソフトウェアの実行ですので、PCで行うことのほぼ全てにCPUはかかわってきます。よって、その重要度はいうまでもありませんが、ゲームPCにおいては知っておきたい特徴があります。
何度もお話ししている通り、ゲームにおいてはグラフィック関連の処理が最も重くなりますので、これを担当するGPUの性能が最重要ですが、実は必要となるCPU性能は、GPU性能に比例するのです。
ミドルクラスGPUまでならばCPU性能が問題になることはほとんどありませんが、ハイクラス以上のGPUだとその性能が上がれば上がるほど、CPUがボトルネックになる可能性も上がるのです。
また、CPUはシステムの稼働という役割も担っていますので、どうしても余力を残しておきたいパーツでもあります。よって、ギリギリ耐えられるというレベルでは不安があるということは覚えて帰って頂きたいと思います。
メモリの役割は、CPUが処理するデータを保持しておくことです。CPUは大量のデータを処理しますが、CPU単体では多くのデータを記憶できませんので、メモリという記憶装置が必要になるのです。
メモリの重要なパラメータといえば速度と容量になります。ただ、速度に関しては高速なタイプを使ってもそれほど体感差はありませんので、気にしなくても構わないでしょう。
逆に容量に関しては、絶対に不足しないように気を付けるべきです。メモリ容量の不足は特定のソフトの動作はもちろんのこと、システム全体の大幅な速度低下を引き起こし、かつメモリ上のデータを減らさない限り、低速状態がずっと続いてしまうからです。何とか足りる程度ではなく充分に余裕があるくらい確保しておきましょう。
ストレージとは、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置のことです。どちらも電源を切った後もデータを保存しておける機器ですが、記憶のための原理自体が異なりますので、ハードウェアとしては全くの別物です。
ストレージに関しても、やはり重要なパラメータは速度と容量になりますが、SSDとHDDでは性質がかなり異なります。
まず速度についてですが、これはもうSSDが圧倒的に高速です。というよりは、HDDが遅すぎて話にならないといった方が正しいでしょう。この点だけを取ってみても、HDDという選択肢は外して構いません。ゲームデータをインストールするストレージとしては、SSD一択です。
ただ、HDDは容量当たりの単価が安いため、速度を必要としないデータ保管用のサブストレージとしてはまだまだ有用といえます。
また、容量に関しては、鉄板と呼べるようなものはありませんが、SSDには空き容量が大きいほど高速という性質がありますので、できれば20~30%ほどは容量を空けた状態をキープしたいところです。とはいえ、容量が欲しくなったら、別のSSDを増設すれば良いだけですので、あまり悩む必要はないでしょう。
PCの購入方法について、代表的なものを3つご紹介します。
1つ目はPCのパーツを個別に購入して自分で組み立てる自作です。全てを自分で選べますので、完全に自分好みの構成にすることが可能ですが、問題があった時も自分で何とかするしかありませんので、リスクの高いやり方といえます。特に初心者にはハードルが高すぎておすすめできません。
2つ目は完成品です。パーツに選択の余地のないPCのことで、いくつかあるモデルから選んで購入するスタイルになります。自作とは真逆の方向性で、パーツは選べませんが動作は保証されていますので、非常に安全安心な購入方法といえるでしょう。
そして、3つ目がBTO(Build to Order)です。自作と完成品のいいとこどりのような形式で、基本となるモデルの構成をカスタマイズして購入する方法になります。パーツは好き勝手に選べるわけではなく、いくつかある候補から選択する形にはなりますが、動作に関してはメーカー、ショップが保証してくれますので安心です。
どれが正解とはいえません。というよりも、様々なモデルやパーツを見比べて自分に合った方法を選べば良いため、ある意味では自然に決まるものでもあるでしょう。
ただ、お話しした通り、PCに詳しくない人が自作を行うと問題があった時に解決しきれない場合がありますので、そういった人には完成品やBTOを強くおすすめします。