GPU(グラフィックボード)

最終更新日 : 2019/05/29

gpu

長らくご愛顧頂きました PC de GAME - BTOとゲーミングPCのお話 は、 PCpedia としてリニューアル、再出発することになりました!

これまで以上に、皆様のお役に立てるサイト作りを心掛けて参りますので、今後ともよろしくお願い致します。

PCがプログラムを処理した結果をユーザーに伝える方法はいくつかありますが、その中でも最も大きな比重を占めるのが「視覚情報」、つまりディスプレイに情報を表示するというやり方です。

これを司るのが「GPU(Graphics Processing Unit : グラフィックスプロセッシングユニット)」と呼ばれるハードウェアです。GPUがなければ、ユーザーがPCから得られる情報が大きく制限されるため、非常に不便になってしまうでしょう。

また、高度なグラフィック処理を必要とするゲーミングPCにおいては、GPUが最重要ハードといっても過言ではありません。

ここでは、GPUの役割や性能を表す要素、理解しておきたい技術などを分かりやすくお話ししようと思います。

カテゴリー内ページ一覧


「ゲーム向き」という評価を得ているのが「NVIDIA(エヌヴィディア)」社の「GeForce(ジーフォース)」ブランドです。

「動画」に定評のあるGPUが「AMD(エイエムディ)」社の「Radeon(ラデオン、レイディオン)」ブランドです。

年々性能の向上を続け、軽いゲームならば充分にこなせるまでになった「CPUの内部にあるGPU」の解説です。

「ゲーミングPC向け」が中心ですが、GPU選びのポイントについてお話ししています。

GeForceとRadeon、Intelの直近数世代GPUを、様々な角度から比較してランキング化しています。

GPUの役割

冒頭でもお話ししましたが、GPUの役割は、「グラフィック(画像)」データを処理してディスプレイに送ることがメインになります。グラフィック処理に掛かる負荷は非常に大きいため、専用の処理装置が必要になる訳ですが、それがGPUであるということです。

また、GPUと同じような意味の言葉に「グラフィックボード(Graphic Board)」というものがあります。略して「グラボ」とも呼ばれたり、あるいは「グラフィックカード(Graphic Card)」や「ビデオカード(Video Card)」などと呼ばれることもあります。

しかし、GPUとグラボはイコールの関係ではありません。

グラボは、GPUやGPUが扱うデータを置いておく「VRAM(Video RAM : ビデオラムの略、ブイラム)」と呼ばれる専用のメモリ、各種入力出力端子、GPUクーラーなどGPUが必要とするハードや装置をひとまとめにした「拡張カード」なのです。

では、グラボのないPCには、GPUが存在しないのでしょうか?

実は、現在のCPUは、その内部にGPUを含んでいるのです。これを CPU内蔵GPU と呼んだりします。内蔵GPUは、VRAMなどがないため、メインメモリを間借りしてVRAMとして使用します。

よって、グラボがなくてもグラフィック処理は行えるのですが、やはり専用のハードであるグラボに比べると、内蔵GPUの性能は大きく劣ってしまいます。高度なグラフィック処理が求められるゲームでは、内蔵GPUはなかなか太刀打ちできないのです。


GPUとグラボは同じ意味ではないことがお分かり頂けたかと思いますが、グラボの性能はGPUの性能でほぼ決まってしまうため、グラボ = GPUという図式は、大きく間違っている訳でもないのです。当サイトでも、明確に分ける必要がなければ、同じものとして扱っていますので、ご理解下さい。

GPU用語解説

GPU関連の言葉は専門用語が多いため、馴染みのない人にとっては良く分からないものだらけだと思います。

ここでは、そういった言葉や概念について、具体的な例を挙げながら分かりやすく解説したいと思います。

以下に、メインストリーム向け、現行世代最高性能GPUの「スペック(仕様)」とそのGPUが属する「世代に関するデータ」を挙げます。

NVIDIAメーカーAMD
GeForceブランドRadeon
GeForce RTX
2080 Ti
GPU名Radeon RX
Vega 64
4352コア数4096
68RTコア数-
544Tensorコア数-
1350 MHz定格コア
クロック周波数
1247 MHz
1545 MHzブーストコア
クロック周波数
1546 MHz
11GBVRAM8GB
GDDR6メモリタイプHBM2
14Gbpsメモリ速度1.89Gbps
352bitメモリバス幅2048bit
616GB/sメモリ帯域484GB/s
250WTDP295W
8pin + 8pin補助電源8pin + 8pin
12nmプロセスルール14nm
Coffee LakeGPU
アーキテクチャ
Zen+
Coffee Lake-S
Coffee Lake-Hなど
開発
コードネーム
Pinnacle Ridge
Core i7-8700K
Core i5-8600K
Core i3-8350K
Pentium-
Gold G5600
Celeron G4920
数字Ryzen Thread-
ripper 2990WX
Ryzen 7 2700X
Ryzen 5 2600X

それでは、一つずつ見ていきましょう。

メーカー

GPUの主な開発会社は「NVIDIA(エヌヴィディア)」と「AMD(エイエムディー)」です。ちなみに、AMDの正式名称は「Advanced Micro Devices(アドバンストマイクロデバイセズ)」です。

製品としてのグラフィックボードは、このGPUを元に様々なメーカーが 独自の機能を盛り込んで製造しますが、基本的な性能はGPUによってほぼ決まるため、スペック表にはGPU名が記載されることが多いのです。


また、 CPU内蔵GPU も存在しますが、CPUですので「Intel(インテル)」と「AMD」が開発を行っています。AMDはCPU(APUを含む)とGPU(グラボ向け)の両方を開発しているということです。

現在のCPU内蔵GPUの性能は、負荷の軽い3Dゲーム程度であれば、それなりに遊べるくらいに進歩しているのですが、中位クラスのグラフィックボードの性能にはまだまだ及ばないのが現状です。


まずは、NVIDIAとAMDの名前だけでも覚えて帰って下さい。

ブランド

NVIDIAとAMDには、特定のコンセプトを持ったブランドがいくつか存在します。

NVIDIA社名AMD
GeForce
(ジーフォース)
個人向け/ゲーム向け
ブランド
Radeon
(ラデオン)
Quadro
(クアドロ)
企業向け/業務向け
ブランド
FireProなど
(ファイアプロ)

NVIDIAの「GeForce(ジーフォース)」とAMDの「Radeon(ラデオン、またはレイディオン)」が、それぞれの「個人向け、ゲーム向け」GPUのブランド名です。

「企業向け、業務向け」の「Quadro(クアドロ)」と「FirePro(ファイアプロ)」は、絶対性能でいうならば、GeForceやRadeonよりも高いということもできるのですが、ゲームプログラムがQuadroやFirePro向けに作られていないことなどもあって、性能を発揮することができない場合もあるため、ゲームユーザーはGPUの候補から外しても良いと思います。また、プロ向けだけあって、非常に高価でもあります。

なお、QuadroとFireProは毛色が大きく異なるため、当サイトでは扱いません。ご了承下さい。


それから、「Intel」のCPU内蔵GPUのブランド名は、「HD Graphics(エイチディーグラフィックス)」になります。

前項でお話しした通り、AMDはCPUとGPU(グラボ向け)の両方を開発しているのですが、RadeonブランドはCPU内蔵GPUにもグラボ向けGPUにも同じ「Radeon」の名称を使っているため、非常にややこしいことになっています。


詳細は後ほどお話ししますので、ここでは各メーカーのブランド名だけでも覚えて帰って下さい。

GPU名

「GPU名」は、ある規則に従って付けられています。詳細については、それぞれのブランドのページでお話ししますので、ここでは大雑把に触れるだけにします。

GeForce RTX
2080 Ti
GPU名Radeon RX
Vega 64
GeForceブランド名Radeon
RTXクラスRX
2080世代Vega

前述の通り、「GeForce 」、「Radeon」は「ブランド」の名前です。

「RTX」と「RX」は、性能を基準とした「クラス」を表しています。

NVIDIAの「2080」は、最上位で「世代」を「それ以外の数字」でその世代における「相対的な性能」を表しています。

それに対して、AMDの「Vega」は、「世代に付けられた名前」という解釈で良いかと思います。以前はNVIDIAと同じ表記方法でしたが、現在はこのように変わっています。


それから、NVIDIAの「Ti」は「パワーアップ版」を、AMDの「64」は次項でお話しする「コア」を表していますが、これらは共通するものではないので、表には載せていません。

コア

「コア(Core)」とは、CPUやGPUのような「プロセッサ」において、実際にデータ処理を行う装置のことです。基本的には、数が多ければ多いほど、高性能といって良いでしょう。

さて、表中のコアは3種類ありますが、どれも役割が異なりますので、それぞれについてお話しします。


CUDAコア/SP

まず、「コア数」とあるのが、最もオーソドックスなグラフィック処理を行うコアで、これをNVIDIAは「CUDA(クーダ)コア」、AMDは「Streaming Processor(ストリーミングプロセッサ)」あるいは「Shader Processor(シェーダプロセッサ)」と呼んでいます。後者はどちらも略語が「SP」ですので、「SP数」というように呼ばれることもあります。

CPUのコア数は、PC向けCPUでは「4~6コア」のものが主流ですが、GPUコアはハイエンドのものでは「4000コア」ほどにもなります。

とはいえ、CPUとGPUではプログラムの処理の仕方が異なるため、数による単純な比較は意味がありません。

また近年、AMDは「64基」のSPを1つにまとめたものを「Compute Unit(コンピュートユニット)」と呼んで、コア数を「CU数」で表すことも多くなっています。つまり、CU数を本来のコア数に直すには「64倍」すれば良いことになります。

前項で「Radeon RX Vega 64」の「64」はコアに関係しているとお話ししましたが、これがまさにCU数だった訳です。「64 x 64 = 4096」が、RX Vega 64のSP数になるということです。



RTコア

続いて、AMDのGPUにはない「RTコア」についてです。

「3Dグラフィックス」は、仮想的な空間に図形データを配置して、「カメラ」といわれる「プレイヤーの視点」を動かしながら、カメラから仮想世界がどのように見えるかを演算で出して、最終的に2次元の画面に落とし込むことで実現します。

図形データには、座標や色などが含まれますが、これを加工するのが「CUDAコア/SP」のお仕事という訳です。

しかし、これとは異なる表現技法が近年脚光を浴びています。それが「Ray Tracing(レイトレーシング)」です。

人間の目もカメラのレンズも、飛び込んでくる光を元に映像を作り上げますが、「レイトレーシング(光線をたどる)」も、目やカメラと同じようなメカニズムを利用して、映像にするのです。

レイトレ自体は古くからある技法で、映画などには良く使われていますが、これをゲームでリアルタイムに使おうというのがGPUのレイトレ対応で、現在のところ、NVIDIAの最新GPUにしか搭載されていないRTコアがそれを行うということです。



Tensorコア

最後に、こちらもAMDのGPUにはない「Tensorコア」についてですが、これは「AI」などに使われる「GPGPU(GPUをCPUのように扱う技術)用途」のためのコアです。

ただし、ゲーミングブランドであるGeForceに搭載されたのは、「アンチエイリアシング(Anti Aliasing)」が一番の目的となります。

AAは、グラフィックの輪郭がギザギザに見える「ジャギー」いう現象を抑えるための処理です。これにより、高画質化が可能になるのです。

クロック周波数

「クロック周波数」とは、各コアが動作する速度を表すものです。単位は「Hz(ヘルツ)」で、間の「M(Mega:メガ)」は「100万」を意味する接頭辞です。

動作速度ですので、この数字が大きいほど高速 = 高性能といえる訳ですが、メーカーや世代が異なれば、クロック当たりの性能も異なるため、数字だけで比較することはできなくなります。

ただ、高クロックなものほど高速ではありますので、重要な指標の一つであることは確かです。


また、クロック周波数には「定格」と「ブースト」の2種類が存在します。

CPUやGPUは、高い負荷が掛かった時にクロック周波数を引き上げて処理能力を高める機能があります。 これを「ブースト機能」といいます。

つまり、通常時には定格クロックで動き、負荷が掛かった時にブーストクロックで動くということです。

VRAM

「VRAM(Video RAM : ビデオラム)」とは、グラフィックボード専用のメモリのことです。「ブイラム」と読みます。

ディスプレイに表示される画面は、各ウィンドウやタスクバー、背景画像などにより構成された、1枚の画像といえます。

この画像の色データは、VRAM上のある領域に記憶されていて、ディスプレイにそのまま送られます。この領域を「フレームバッファ(Frame Buffer)」といいますが、覚えて帰る必要はありません。


しかし、VRAMにはそれだけでなく、様々な画像データが保持されるのです。特にゲームなどでは、ある場面に必要なグラフィックデータをあらかじめVRAMに読み込んでおくことで、実際に使う時にすぐに取り出せるという仕組みが用いられています。

グラフィックデータがVRAMに読み込み切れなかった場合は、ソフトが起動できなかったり、起動後にエラーメッセージを発して終了したり、あるいは仮想VRAMとしてメインメモリに読み込まれたりします。ただ、一般的にVRAMに比べメインメモリは数倍低速ですので、読み込みの遅さや妙なカクツキを感じることもあるでしょう。


また、CPU内蔵GPUの場合は、VRAMが存在しませんので、メインメモリ上にグラフィック用の領域が確保されます。PCのスペック表のグラフィックの項目に「メインメモリと共有」などと併記されている場合は、グラフィックボードを持たない内蔵グラフィックタイプであることを表します。

それから、メインメモリ上にVRAMが作られるということは、その分メインメモリが奪われることを意味します。元々充分なメモリを積んでいない場合は、システムや他のソフトが使うメモリ領域を圧迫しますので、PCの挙動を非常に遅くする スワップ が起こる可能性が高くなるでしょう。

Intel HD GraphicsやAMDのAPU内蔵GPUを使ってゲームをする場合は、メインメモリの容量には特に気を付けた方が良いでしょう。


さて、ここからはVRAMの性能に関する要素について、いくつかお話しします。


メモリタイプ

「メインメモリ」で使われるメモリタイプといえば「DDR4」などがありますが、グラフィックボードにおいては、頭に「G」の付く「GDDR5/GDDR6」などが近年は採用されています。

GDDRは、グラボ用のメモリで、メインメモリ用のDDRよりも高速に動作しますが、一部ロースペックグラボなどではDDRタイプが使われることもありますので、注意が必要です。

また、iGPU(CPU内蔵GPU)には専用メモリがありませんから、メインメモリに使われる規格になる点にも気を付けなければならないでしょう。


それから、新たに「HBM(High Bandwidth Memory)」と呼ばれる規格も登場しました。

非常に高速で、これから採用されるモデルも増えていくと思われますが、現在はRadeonの最上位グラフィックボードでの採用が見られる程度です。名前だけでも覚えて帰って頂ければ幸いです。



メモリ速度

データ転送速度に直結する要素です。

現在の「GDDR6メモリ」の動作速度は「14Gbps」に達します。

また、「HBM2」の速度は「1.89Gbps」と遅いですが、これらはコンセプトが異なりますので、単純な比較に意味はありません。



バス幅

「バス(Bus)」とは、データの伝送路を表す言葉です。つまり、バス幅とは、伝送路の数のことで、単位は「bit(ビット)」が用いられます。

道路に例えるならば、クロックが車の速度(あるいは台数)を表し、バス幅が車線数を表します。当然、バス幅が広いものほど、高速にデータ転送が行えます。


「RTX 2080 Ti」のバス幅は「352bit」、「RX VEGA 64」のバス幅は「2048bit」ですが、メモリ速度同様コンセプトが異なりますので、やはり両者の比較に意味はありません。



帯域

データ転送速度の理論値を表すものです。メモリにおいては、容量と共に最重要項目といっても過言ではないでしょう。

帯域は「メモリ速度 x バス幅」で求められ、「bit/sec(秒間~ビット)」や「Byte/sec(秒間~バイト)」という単位で表されます。当然、数字の大きい方が高速にデータ転送が行えますから、高性能といえます。


さて、「GDDR6(RTX 2080 Ti)」と「HBM2(RX VEGA 64)」はコンセプトが異なるとお話ししてきましたが、これで両者の特徴がはっきり見えたかと思います。

高速ながらバス幅が狭いGDDR6(14Gbps x 352bit = 616GB/s)と低速ながらバス幅の広いHBM2(1.89Gbps x 2048bit = 484GB/s)という形です。

速度やバス幅はグラボ(GPU)ごとに変わりますし、基本的にはコアの性能に見合ったメモリ性能を持ちますので、データ帯域だけでどちらが上ということはできません。

いえることは、HBMは、GDDRに比べて、「低消費電力」で「小型化できる」のがメリットですが、「高価」というデメリットもありますので、上位モデルのみの採用が続きそうだということです。

TDP

「TDP(Thermal Disign Power)」については、 CPU のページでお話ししていますので、参照して頂ければと思います。

補助電源

グラフィックボードは、多くの電力を必要とするハードウェアです。最上位クラスのグラフィックボードには、最大で500W近い電力を消費するものもあります。

通常、グラフィックボードはマザーボード(全てのハードが載ったり接続されたりする基盤)と「PCI-Express」と呼ばれる規格で接続されます。このPCI-Expressスロットから電力が供給されるのですが、その上限は「75W」です。

よって、それ以上の電力を必要とするグラフィックボードは「補助電源」と呼ばれる、電源ユニットから直接電力の供給を受ける仕組みを取らなければならないのです。

補助電源には「6pin(ピン)」のものと「8pin」のものがあり、必要に応じてこれらをグラフィックボードのコネクタに差し込みます。

電源ユニットの中には、補助電源用のコネクタ、ケーブルがないものや、6pinのものが1つだけのものなどがありますが、基本的には電源容量(出力可能なワット数)に比例すると見て良いでしょう。容量の少ないものでは、補助電源用の電力がそもそも供給できないからです。


また、電源ユニットがグラフィックボードを含めたシステム全体の電力を供給できなければ、最悪PCは起動できませんし、起動できても動作が不安定になりがちです。

あるいは、ゲームのようにGPUに負荷が掛かるソフトを立ち上げるとシステムがダウンしたりと、安定稼働が難しくなる可能性が高いので、電源の容量には充分な注意が必要です。

プロセスルール

「プロセスルール(Process Rule)」とは、CPUやGPU、メモリなどの半導体を構成する回路の「配線の幅」を指す言葉です。「製造プロセス(Manufacturing Process)」とも呼ばれます。

この配線の幅が細ければ細いほど、同じ面積にたくさんの回路を詰め込むことができますし、逆に同じ大きさの回路であれば、全体のサイズを小さくすることができますので、プロセスルールの縮小化は「性能アップ」を意味することになるのです。

現在のCPUのプロセスルールは、「10nm(ナノメートル)」前後ですが、微細化は徐々に厳しくなってきています。また、一説によると「5nm」ほどが限界ともいわれていますので、今後の展望はやや不透明といわざるを得ないのが現状です。


また、「14nm+」、あるいは「14nm FinFET」など、長さの後に「+」や「FinFET」が付く場合もありますが、前者は「改良型」を後者は「方式」を表しています。共に「ベースとなる14nmからパワーアップしたもの」という解釈で良いでしょう。

アーキテクチャ

コアの性能は、コアの設計で決まります。この設計のことを「アーキテクチャ(Architecture)」と呼びます。

NVIDIA
(GeForce)
メーカー
(ブランド)
AMD
(Radeon)
TuringGPU
アーキテクチャ
Vega
(第5世代GCN)

NVIDIAの最新アーキテクチャは、「Turing(チューリング)」、AMDの最新アーキテクチャは「Vega(ヴェガ)」と名付けられています。

ただし、AMDのVegaは、正確にいうと「マクロアーキテクチャ」に該当するため、コア自体のアーキテクチャはカッコ内の「第5世代GCN(Graphics Core Next)」ということになります。


プロセッサの基本的な性能はコアのアーキテクチャで決まりますし、また改良されて次世代アーキテクチャに繋がるため、その出来は非常に重要になるのです。

開発コードネーム

GPUの開発時に付けられ使われる名前が「開発コードネーム」です。ただし、多くは公表され、一般的にも使われるようになります。

NVIDIA
(GeForce)
メーカー
(ブランド)
AMD
(Radeon)
TuringGPU
アーキテクチャ
Vega
(第5世代GCN)
TU102
TU104
TU106など
開発
コードネーム
Vega 10

プロセッサやコアは、上記のアーキテクチャを元に、用途やコンセプトごとに異なる性能のものを個別に開発するのですが、それぞれに「開発コードネーム」と呼ばれる名前が付けられます。

ただ、表中のコードネームは1つ大きな区切りで、ここからさらに細分化されたものが、各GPUのコードネームになります。詳しくは、次項でお話しします。

数字

開発が終わると、コードネームは「NVIDIA GeForce RTX xxx」や「AMD Radeon RX Vega xx」などのようなGPU名(製品名)に変えられて、販売されます。

この「x」には「数字」が入ります。

NVIDIA
(GeForce)
メーカー
(ブランド)
AMD
(Radeon)
TuringGPU
アーキテクチャ
Vega
(第5世代GCN)
TU102
TU104
TU106など
開発
コードネーム
Vega 10
NVIDIA TITAN RTX
RTX 2080 Ti
RTX 2080
RTX 2070
RTX 2060など
GPU名RX Vega 64
RX Vega 56など

さて、前項で触れた「開発コードネーム」について、お話しします。

まずは、以下に、NVIDIAとAMDの最新世代GPUの「GPU名」と「コードネーム(細かい部分は省いています)」を記載します。

ただし、コードネームは正式に公表されるものではないため、データの正確性は保証できないことをご了承下さい。

GeForce
GPU開発コードネーム
NVIDIA TITAN RTXTU102-400
RTX 2080 TiTU102-300
RTX 2080TU104-400
RTX 2070TU106-400
RTX 2060TU106-200

Radeon
GPU開発コードネーム
RX Vega 64
(水冷モデル)
Vega 10 XTX
RX Vega 64
(空冷モデル)
Vega 10 XT
RX Vega 56Vega 10 XL


ポイントとなるのは、「NVIDIA TITAN RTX」と「RTX 2080 Ti」が「TU102」、「GeForce RTX 2070/2060」が「TU106」、「Radeon3モデル」が「Vega 10」で共通しているところです。

実は、これらは全て「同じチップ」なのです。このチップをテストして、必要な水準に達しなかったものは機能を制限するなどして、下位クラスGPUとして世に出しているのです。

この差が「ハイフン(-)」以下の数字の違いで、それぞれに製品名が付けられるということです。


それから、GeForceの最新世代(Turing世代)GPUは「2000番台」の数字が与えられていますが、これら「~番台」が共通するGPUは、「~シリーズ」というくくり方をされます。

ただし、前世代の「1000番台」からは「GeForce GTX 10シリーズ」というように「上2桁」の数字で呼ばれるようになりましたので、注意が必要です。Turing世代であれば「GeForce RTX 20シリーズ」になる訳です。


GPUのコードネームはあまり目にする機会がないかもしれませんが、アーキテクチャは良く語られる重要項目ですので、覚えて帰って下さい。