AMDの最新GPURadeon RX 6000シリーズは、待ちに待ったAMD Radeonのゲーム向けハイスペックシリーズです。
そんなRadeon RX 6000シリーズの第4弾となるGPUがRadeon RX 6700 XTです。
ここでは、Radeon RX 6700 XTを搭載したBTOゲーミングPCの価格をスペックごとに徹底比較して、おすすめPCをご紹介してきましたが、ラインアップが著しく減少したため、2023年07月15日をもって、データの更新を停止させて頂くことにしました(参考までにデータ自体は最後のものを残しています)。ご了承下さい。
BTOゲーミングPCの価格比較を簡単に行いたいならこちらへどうぞ。パーツや規格を選ぶと、それらで構成されたBTOゲーミングPCのスペックと価格が分かりやすく一覧表示されます。PC選びの一助となると思いますので、是非ご利用下さい。
ここからはRadeon RX 6700 XTのGPU性能に関するデータをご覧頂きたいと思いますが、詳細はGPU(グラボ)比較&ランキングでお話ししていますので、ご一読頂ければ幸いです。
いくつかのベンチマークテストの平均スコア率のデータです。スコア率とは当サイト独自の指標で、テストの最上位スコアを100%とした場合の自身のスコアを百分率で表したもののことです。平均スコア率は、複数のテストにおけるスコア率の平均ですので、総合的な能力を表すことになります。
緑色がNVIDIA GeForceの、赤色がAMD RadeonのGPUです。ただし、対象となるGPUは現在BTOで採用されているものに限定しています。
それから、GPU名のリンクから、そのGPUを搭載したBTO PCをご紹介したページへ飛ぶことができますので、ご活用頂ければと思います。
GPU | 平均スコア率 |
---|---|
RTX 4090 | 100.0 % |
RTX 4080 | 84.0 % |
RX 7900 XTX | 80.8 % |
RX 7900 XT | 72.5 % |
RTX 4070 Ti | 70.7 % |
RTX 3080 | 56.8 % |
RTX 3070 Ti | 50.9 % |
RTX 3070 | 47.4 % |
RX 6700 XT | 42.9 % |
RTX 3060 Ti | 42.3 % |
RX 6600 XT | 34.3 % |
RTX 3060 | 34.0 % |
RTX 3050 | 24.8% |
GTX 1660 SUPER | 24.6 % |
GTX 1660 Ti | 23.9 % |
RX 6500 XT | 18.9 % |
RX 6400 | 14.3 % |
新世代GPU(GeForce RTX 40シリーズ、Radeon RX 7000シリーズ)の登場により、アッパーミドルクラス(上位ミドルクラス)からミドルクラスへと格下げされたような形となってしまいました。
ゲーミング性能は、4K(2160p): 60fps、WQHD(1440p): 100fps、FHD(1080p): 130fpsほどのようですが、前者2つはリフレッシュレートに合わせた切りの良い数字(60Hz、120Hz、144Hzなど)を常時キープするには少し物足りないかもしれません。
また、ライバルとなるGeForce RTX 3060 Tiには、各種テストでわずかに上回る数字を出していますが、コスパでは少し負けているようです。
とはいえ、VRAMの容量が8GBのGeForce RTX 3060 Tiに対してRadeon RX 6700 XTは12GBありますので、この点については明確なストロングポイントといって良いでしょう。
PCはGPUだけで成り立っている訳ではありませんから、高い性能を発揮するにはその他のパーツもおろそかにはできません。
その中でも最も影響力が大きいパーツはCPUです。グラフィックボード(GPU)ほどではありませんが、場合によってはゲームのフレームレートを体感できるほど変えてしまいます。
それどころか、CPUの主な役割はシステムやその他のソフトウェアを処理することですから、その性能はゲームのみならずPC全体の挙動にも影響を及ぼします。
CPUがゲームのフレームレートにどれくらい影響するかのデータを以下に示します。
CPU | 4K | WQHD | FHD |
---|---|---|---|
第13世代Core (2022/10, 2023/01) | |||
Core i9-13900K | 99.9 | 97.2 | 94.4 |
Core i7-13700K | 99.1 | 94.2 | 91.2 |
Core i5-13600K | 97.3 | 89.9 | 85.9 |
Core i5-13400F | 90.6 | 75.9 | 70.5 |
第6世代Ryzen (2022/09, 2023/01, 02, 04) | |||
Ryzen 9 7950X3D | 99.2 | 95.0 | 94.2 |
Ryzen 9 7950X | 95.1 | 86.5 | 83.6 |
Ryzen 9 7900X | 95.0 | 86.8 | 83.5 |
Ryzen 9 7900 | 94.0 | 83.9 | 80.7 |
Ryzen 7 7800X3D | 100 | 100 | 100 |
Ryzen 7 7700X | 95.5 | 87.2 | 84.1 |
Ryzen 7 7700 | 94.7 | 86.3 | 83.1 |
Ryzen 5 7600X | 94.5 | 85.8 | 82.4 |
Ryzen 5 7600 | 93.4 | 84.0 | 80.5 |
第12世代Core (2021/11, 2022/01, 04) | |||
Core i9-12900K | 96.8 | 87.7 | 83.4 |
Core i7-12700K | 95.2 | 84.6 | 79.8 |
Core i5-12600K | 93.0 | 79.8 | 74.9 |
Core i5-12600 | 91.8 | 77.2 | 72.1 |
Core i5-12400F | 88.8 | 73.6 | 68.4 |
Core i3-12300 | 85.3 | 68.7 | 62.8 |
Core i3-12100F | 83.9 | 67.3 | 61.0 |
第4世代Ryzen (2020/11, 2022/04) | |||
Ryzen 9 5950X | 88.8 | 74.9 | 70.2 |
Ryzen 9 5900X | 88.5 | 74.6 | 69.8 |
Ryzen 7 5800X3D | 94.6 | 83.4 | 79.6 |
Ryzen 7 5800X | 87.5 | 73.3 | 68.5 |
Ryzen 7 5700X | 86.5 | 72.4 | 67.7 |
Ryzen 5 5600X | 86.1 | 71.6 | 67.0 |
Ryzen 5 5600 | 85.3 | 70.6 | 65.8 |
上の表はRyzen 7 7800X3Dの性能を100とした場合の各CPUの相対的な性能を数値化(%)したものです。14個のゲームで計測した平均フレームレートの平均値から算出したもので、4K(2160p)、WQHD(1440p)、FHD(1080p)の3種類の解像度で測定されています。また、GPUにはGeForce RTX 4090を使用しています。
一般的に高解像度よりも低解像度の方がCPUの影響力は大きくなりますが、上記のデータもまさにそういった傾向を見せています。4Kにおいては最高と最低の差は15ポイント程度ですが、FHDにおいては何と40ポイントも差が付いています。40%も性能が落ちるということは、GeForce RTX 4090がGeForce RTX 3080相当になるということになりますが、これでは良いGPUの意味がなくなってしまいます。
ただし、これはハイエンドGPUのGeForce RTX 4090だからこその数字である点に注意が必要です。CPUの影響力はGPU性能が高いほど大きくなるという特徴もあるからです。一応の目安としては、GeForce RTX 3070 Ti以上のGPUであれば、CPUの性能にも気を配った方が良さそうです。
以上により、Radeon RX 6700 XTに合わせるCPUは基本的にはどれでも良いとは思いますが、性能が低いGPUではありませんので、CPUの性能も下げ過ぎない方が良いでしょう。セオリー通り、Core i7 / Ryzen 7以上ならば文句なしです。
逆に、Core i3などはコア数が4と少な目で、ゲーミング用途では不安ですので、避けることをおすすめします。
ここでは、BTOゲーミングPC価格チェッカーを使って、各ショップが販売しているBTOゲーミングPCの価格を徹底比較し、おすすめPCを導き出したいと思います。
構成は前項でお話しした通りです。これに合わせた場合の価格の一覧表を以下に示しますが、いくつか補足がありますのでご注意下さい。
モデル名 | 価格 | GPU | CPU | CS | メモリ | ストレージ | OS | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
容量 | 枚数 | 規格 | メイン | サブ | ||||||
▶ GG GA3A-A221B | ¥193,350 | RX6700XT (*) (+74,800) | R5 5500 (+5,500) | AMD B550 | 16GB | 2 | DDR4-3200 | 1TB (PCIe) (+8,250) | - | Win 11 Home |
▶ GG GA3A-A221B | ¥196,650 (+3,300) | RX6700XT (*) (+74,800) | R5 5600 (+8,800) | AMD B550 | 16GB | 2 | DDR4-3200 | 1TB (PCIe) (+8,250) | - | Win 11 Home |
▶ GG GA3A-A221B | ¥197,750 (+4,400) | RX6700XT (*) (+74,800) | R5 5600X (+9,900) | AMD B550 | 16GB | 2 | DDR4-3200 | 1TB (PCIe) (+8,250) | - | Win 11 Home |
▶ GG GA3A-A221B | ¥210,950 (+17,600) | RX6700XT (*) (+74,800) | R7 5700X (*) (+23,100) | AMD B550 | 16GB | 2 | DDR4-3200 | 1TB (PCIe) (+8,250) | - | Win 11 Home |
モデル名をクリックすると、詳細なスペック表と販売ページへのリンクが表示されます。
またPCIe 4.0の高速SSDは除外していますので、ご了承下さい。これらを含め、様々な条件で比較を行いたいようでしたら、是非BTOゲーミングPC価格チェッカーを試して頂ければと思います。
では、本題です。
まずGPUの次に重要なパーツとなるCPUについてですが、性能を発揮するためにはCPUも重要でお話しした通り、最新の第13世代Intel CoreやRyzen 7000シリーズはもちろん、今や前世代となった第12世代Intel CoreやRyzen 5000シリーズでも全く問題ありません。本音をいうと、Core i5やRyzen5はバランスやパワーに少し不安がありますが、少々のフレームレートの落ち込みを気にしても仕方がないレベル帯ですので、コスパ重視の選び方で良いと思います。
ただ、IntelのF付きCPUとAMDの5000番台までのCPUには、内蔵グラフィックス(iGPU)がない点には注意が必要です。グラフィックボードが故障した場合、替えのグラボがなければディスプレイに表示することさえできなくなってしまうからです。よって、予備のグラボがないようであれば、iGPUを備えたCPUにしておくことをおすすめします。
メモリに関しては、よほど重いゲームをするのでなければ16GBで良いでしょう。ただ、このクラスなら32GBあった方が安心ではあります。
最後にストレージに関してです。高速なM.2 / NVMe(PCIe)接続のSSDが主流となって久しいですが、最新のPCIe 5.0やPCIe 4.0規格のSSDは、理論上は圧倒的な速度となっていますが、体感差はあまりないというのが実際のところです。よって、現時点ではこれらにこだわる必要はないとは思いますが、ダウングレードが行えないモデルもありますので、考慮には入れておいても良いかもしれません。
選び方の詳細については以下のページでお話ししていますので、参考にして下さい。
さて、以上を踏まえた上でモデルを見ていきたいと思います・・・が、世代交代の波が押し寄せた結果、Radeon RX 6700 XTを搭載したモデルも残すところ1つだけとなってしまいました。上記のモデルは全てG-GEAR GA3A-A221/BのCPU違いです。
よって、どのCPUにするかが論点になる訳ですが、Ryzen 5でも問題はないといったものの、Ryzen 5 5500はさすがに少しパワーのなさが気になります。上位クラスのRyzen 5 5600との価格差は3,000円ほどですので、選ぶのであればこちらの方をおすすめします。
コア数を考えると、Ryzen 7 5700Xが少し余裕があって良いのですが、最安から18,000円も高いため、コスパ面ではおすすめしにくいというのが率直な評価です。
以上により、ここではバランスの良いRyzen 5 5600にカスタマイズしたG-GEAR GA3A-A221/B(¥196,650)をおすすめしておきます。